トヨタとKDDI、「つながる車」で協力
トヨタ自動車とKDDIは2日、「コネクテッドカー(つながる車)」を対象とした通信サービスで協力すると発表した。現在はトヨタが各国で通信会社と個別に契約しているが、契約先をKDDIに集約する。自動車に搭載するDCMと呼ぶ通信端末も世界共通にする。効率的な体制を築き、コネクテッドカーの普及に備える。
トヨタは同日、日本と米国で発売するほぼすべての乗用車に通信機能を標準搭載することも正式発表した。20年までに標準搭載し、そのほかの市場にも広げていく計画だ。
KDDIが中心となり「グローバル通信プラットフォーム」を構築する。これまではトヨタが個別に各国の通信会社と契約していたが、KDDIが通信会社と組む形にする。トヨタは個別に契約する手間が減る。KDDIが運用するプラットフォームは他社にも開放し、利用企業を増やすことでコストを下げる。
通信各社はスマートフォン(スマホ)関連の成長が鈍化してきたことなどを受け、あらゆるものをインターネットでつなぐ「インターネット・オブ・シングス(IoT)」に力を入れている。世界の通信会社と協力して顧客企業に使い勝手のいい「ワンストップサービス」を提供する流れなどが顕著だ。この分野ではNTTドコモがコマツと組むといった先行事例がある。
(名古屋支社 奥平和行)