時速360キロの新型新幹線 JR東日本、30年度投入へ
JR東日本は4日、新型新幹線の開発を始めると発表した。最高速度が時速360キロメートルの営業運転を目指し、2019年春をメドに試験車両を完成させる。現時点の最高速度は同320キロメートル。事業費は試験走行も含め100億円の見通し。北海道新幹線が全面開業する30年度までに、新型の新幹線による営業運転を始める考えだ。
新型車両は東北新幹線で走る「E5系」の後継となる。地震が起きた際に脱線しにくくすることが開発の柱だ。地震の揺れを和らげる専用ストッパーを台車に新たに設ける。さらに走行中には車両や架線、レールなどに不具合がないかどうかを常時確認できるようにする。異常時には回送後に修理に回すなどの素早い対応を取れるようにする。
試験車両は先頭車両を細長くしたタイプなど2種類作り、トンネルに入る際に発生する騒音を低減できる形状を探る。走行中の騒音についてもパンタグラフなどの形状を変えて低減を図る。30年度までに車両の形を最終決定する。
JR東日本は12年度に発表した中長期経営計画の中で、時速360キロメートルの新幹線の実現を目指すと表明していた。北海道新幹線が全面開業すればより高速な営業運転が求められるとみる。