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郵政株、公募売却1.3兆円 市場は成長戦略を注視

売り出し価格25日にも決定

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財務省は11日、政府保有の日本郵政株を月内にも追加売却すると発表した。売却は2015年11月の新規株式公開(IPO)以来1年10カ月ぶり。売り出し規模は最大1兆4千億円で、うち1兆3千億円分を市場で公募する。早ければ25日に価格を決める。郵政株はIPO時の売り出し価格(1400円)を下回る。18年度からの中期経営計画で成長戦略を示せるかが焦点だ。

政府は売却で4兆円の資金を捻出し、東日本大震災の復興財源に充てる。これで最大2兆8千億円を得て、残る1兆円強を22年度までに調達する方針だ。郵政民営化法は早期に保有比率を3割超まで下げると定めており、今回の売却で約8割から6割弱に下がる。

財務省によると、今回は最大1兆4千億円(10.6億株)を売却し、1千億円(0.7億株)は日本郵政が自社株買いする。残る1兆3千億円(9.9億株)は市場で売却し、国内の個人投資家に重点販売する。また1千億円は民営化案件では初めて、投資家の需要に応じた調整枠とする。

主幹事証券を統括するグローバル・コーディネーターは大和証券、野村証券、ゴールドマン・サックス証券が務める。証券各社は11日から投資家を勧誘でき、需要や株価動向を踏まえ、25~27日に売り出し価格を決める。最短25日の終値から2~4%割り引いた価格で売り出し、29日にも受け渡しが完了する。

一時3%安、需給悪化の懸念

郵政は豪物流子会社トール・ホールディングスの業績悪化で17年3月期に07年の民営化以来初の最終赤字に転落。政府は先行き懸念から予定した7月の売却を見送った。株価は伸び悩むが、政府は投資家の間で一定の需要があると判断した。

11日の東京株式市場では郵政株が一時、前週末比3%安の1310円まで下落した。政府の追加売却で流通する株式数が増え、需給悪化の懸念が強まったためだ。もっとも1200円台を付けた先週前半からは値を戻しており、株価が下がり続けるとの見方は少ない。

主幹事の国内証券は「配当収入を重視する個人投資家の人気は高く、販売に問題はない」とみる。東京証券取引所の上場銘柄の配当利回りは単純平均で1.6%程度。日本郵政は3%台後半だ。北朝鮮リスクなど市場動向の影響は受けるが、「株価が下がると個人の買いが増える傾向」(大手ネット証券)という。

投信販売網を拡大

追加売却で郵政グループは成長力の強化を問われる。

日本郵政の長門正貢社長は8日、都内の講演で「細かい選択と集中、数字に拘泥した経営を貫き、満足されるパフォーマンスをチーム一丸となって実行したい」と発言。市場を意識する。

18年4月から始まる次の3年間の中期経営計画の立案に向け、グループ内で検討に着手。株主が納得する成長戦略を示せるかが当面の課題だ。投資信託の販売網拡大や地方の金融機関との連携など、2万4千の郵便局ネットワークを生かした営業テコ入れ策にも取り組み始めている。

ただ経営環境は厳しい。郵便物の減少、人口減による過疎化、低金利による金融子会社の運用難。人件費も高騰している。全国一律のサービスが義務付けられ、リストラにも踏み出しづらい。大型買収でも、豪物流会社はまだ再建の途上。不動産事業のてこ入れ策として検討した野村不動産ホールディングスの買収も不調に終わった。

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