スーパーファミリーテニス |
リリース | 1993/06 |
メーカー | ナムコ |
プラットフォーム | スーファミ |
ジャンル | スポーツ |
名前で分かる通り、ファミコンで出た「ファミリーテニス」の続編。
「プロ野球 ファミリースタジアム」から始まり、ボクシング/サーキット/ジョッキーなど様々なタイトルが「ファミリー○○」シリーズとして出た。ファミリーテニスはその1作品で、ファミコン時点でかなり出来が良かった。コントローラの関係で4人プレイはできないが、私の周囲では結構対戦が盛り上がっていた。
その後続編として、PCエンジンで「プロテニス ワールドコート」が出た。そのワールドコートがアーケードに移植され、そしてX68000に移植された。なお「ファミリー」と付くのはファミコンで出たからであり、任天堂機以外では使っていないようだ。同じナムコのテニスゲームでも、MSX2では「センターコート」(※未発売)、プレステでは「スマッシュコート」となっている。
そのX68000版ワールドコートを友人に借りてプレイした事があるのだが、操作性が良くてかなりハマってしまった。私の弟も大変気に入ったらしく、ある日このスーファミで出たスーパーファミリーテニスを買ってきた。そういう訳で私の買ったゲームではないのだが、今でも家にはあるので紹介してみる。
ではまず…エキシビジョンで混合ダブルスでもやってみるかな。私以外はCPUで。
ちょっと変わっているのだが、このゲームでは限られた場面で
インターレースを使用した高解像度画面を採用している。スーパーファミコンのGPUはインターレースを使用する事で512x448ドットの高解像度モードにできる。インターレースモードはちょっと画面がチラつくし、相対的にスプライト等が小さくなるのであまり使われていない。このモードが使われているゲームは非常に珍しい。
私がプレイした範囲だと、この選手選択の画面と最初のブランドロゴ(NAMCOTと出る)の画面で使用されている。上のスクショを見ると、スーファミにしては文字が異様に綺麗だと感じるだろう。実はそういうモードなのだ。ブランドロゴで使われている理由は全く分からない。「使ってみたかった」としか思えない。
今回はレッドエースとステッピィ、そしてエドマエとチナチロパを選んだ。私が操作するのはレッドエースだ。レッドエースはこのゲームオリジナルのキャラだが、それ以外の3人は実在の選手が元ネタになっている。それぞれグラフ・エドベリ・ナブロチロワだ。
テニスゲームとしてはごくオーソドックスで、それこそ任天堂の「テニス」やコナミの「コナミのテニスゲーム」などと大きくは変わらない。
Aボタンでトップスピン、Bボタンでスライスを打つ事が可能で、このあたりはワールドコートと一緒だ。唯一、
「Xボタンでロブ」というのが追加されている。これを使うと山なりのボールをコートの奥に向かって返せる。2ボタン制だった前作まではロブボタン無しで、ひたすら前に出るネットプレイが強かった。今回ロブがあるので、前に出た時に頭の上を越されるリスクがある。
今回相手に選んだエドマエやチナチロパはゲーム内でも強敵の部類に入るので、結構強い。わりといい勝負になる。デュースまで持ち込まれたわ…。
先程書いたように、ロブが実装された事から闇雲にネットに近寄るプレイはリスクがある。しかしそれはシングルスの時であり、ダブルスではある程度後衛に任せられるので、自分が前衛なら相変わらずネットに詰めて圧をかけた方がいい。相手2人のギャップを突くような球を打ち続けていれば、向こうも甘い球しか返せなくなり勝率が上がる。
おっしゃ勝利!
勝利するといったんセンターで握手し、勝った方はピョンピョン跳ねて負けた方が肩を落としてすごすご立ち去る。なんか漫画的演出でいいね。
さて、このゲームはテニスゲームとしてはオーソドックス過ぎて、あまり説明する事がない。いやそのオーソドックスなテニスゲームという範囲内で十分面白いんだけど、このblogで取り上げるにはちょっと書く内容がないかな…みたいな。もしそれだけなら多分取り上げていない。わざわざこのゲームの記事を書く事にしたのは理由がある。しかもこれ全3回の予定だからねw
ババーン。出た。
栄光の南十字星。
タイトル画面で裏技的な操作をすると出現する、隠しモード。内容的にはアドベンチャーゲームチックな会話劇を挟みつつ、ストーリーを追ってテニスの試合をしていく、というもの。だから実質のシナリオモード/キャンペーンモードだと言っていい。
いやあ、なんでこれが隠しモードなのかね…。せっかく作ったんだから堂々とゲームのメインにすればいいのに。広告展開とかされていないから、我々兄弟はこんなモードがあるとも知らずただのテニスゲームとして買ったから驚いたわ…。
実はPCエンジンで出た「プロテニス ワールドコート」にも「クエストモード」という1人用のモードがあった。こちらはドラクエのパロディであり、テニス魔王を倒すために勇者が立ち上がってラケット等を強化しながら進んでいくというRPGになっていた。なおクエストモードがあるのはPCエンジン版だけであり、同じワールドコートだがアーケードやX68000版にはない。
そのワールドコートのクエストモードに比べると、こちらの栄光の南十字星は単にストーリーが出るだけの一本道なので、これをメインモードと呼ぶのは気が引けたのかもしれない。私としては問題ないと思うが…。
栄光の南十字星は、プロテニスプレイヤーのマコとそのコーチである牧野を軸に話が進んでいく。
この画像が牧野。厳しくも優しいコーチであり、マコの事を親身に見守っている。若干肌が土気色なのが気になるが…。
こちらがマコ。茶色のポニーテールで、初代ファミリーテニスのパッケージ絵のキャラをイメージしているのではないかと思われる。
(※ファミリーテニスのパッケージ絵のキャラに名前はないと思われる。冨士宏のデザインで、とても可愛らしい)
このような選手とコーチの関係性は、「エースをねらえ!」を代表とする女性スポ根漫画/アニメをモチーフにしていると思われる。絵柄や音楽もどことなく昭和のアニメを意識しているような気がする。
まず最初の対戦相手はビューティ。美人だけどなんかちょっとケバい感じの人。
やはりどことなく80年代アニメの絵柄な気がする。
栄光の南十字星モードの最初の方は1セットマッチで、最初からファイナルセットとなる。6ゲーム先取で勝ちとなる。
軽井沢テニスロッジのコートは最初霧というか朝もやに包まれているが、時間経過とともに晴れてくる。
それから鳩かな…? なんか鳥がたくさんコート外にいて、時々飛んでいったりする。テニスゲームという画面変化に乏しいジャンルの中で、色々工夫してるのは好感が持てる。
まあ初戦なので、ビューティはあんま強くない。
「ゼッタイに負けないわ!」とか言ってたのに、あっさり負けを認める。
そんな感じでビューティと話している時に、どこかからテニスボールが飛んできた。
片手でキャッチするマコ。
そのボールに手紙が挟んであった。
「テニスボールって手紙挟むところある!?」 って5回くらいツッコんだわ。
手紙は、今戦っている軽井沢テニスロッジオープンの決勝戦の相手となるワイルドルからだった。
なんと、マコの妹であるサキを誘拐したらしい。返して欲しくば決勝戦で負けろとの事。なんてベタベタな…。
とりあえずここまででパート1が終わりなので、アイキャッチ的にパスワードが表示される。さすがにおまけゲームだけあって、これのためにバッテリーバックアップを積むほどではないようだ。パスワードと言っても、この栄光の南十字星は特にアイテムとか経験値とかはなく、物語の進行度しか保存されていないので多分3ビットほど情報があれば足りると思う。そこをちょっと膨らませて、スーファミコントローラのボタンであるABXYの4つを8文字分繰り返したものになっている。
で、最初に書いた通りこのゲームは私の弟が買ったものなので、兄弟2人で一緒にプレイしていた。栄光の南十字星も2人で交代で遊んだりしていたのだが、弟は英文字を何でもかんでも無理矢理読むクセがあった(例えばUBIを「ウビ」と読んだり…)。その弟がこの「BABABAXY」というパスワードを見るなり
「ババババクシィ」などと言い出した。いや読み替える必要ないだろ…とは思いつつあまりにも響きが良いので「ババババクシィwwww」と口に出しては笑っていた。
それから20年ほど経って、不意に私が「そういやこれ…ババババクシィじゃなくてバババクシィじゃね?
バが1個多くね?」と気付いて弟に指摘し、2人で大笑いしていた。
さてバクシィはともかく。
次の相手はワイルドル。なんか悪そうな奴。しらばっくれて「うかない顔してるねぇ」とか言い出しやがった。この野郎…。
牧野コーチによると、ワイルドルは力は強いが足が遅いらしい。なのできちんと左右の厳しいコースを狙って相手を振り回し続ければ、そのうち返せなくなってミスする。
しかし1ゲーム取るたびに、「妹がどうなってもいいんだな」と脅してくる。
何ゲームも奪ったらそのうち妹の恥ずかしい写真とか送ってくるのかと思いきや、毎回この「どうなってもいいんだな」のシーンが挟まる。段々うざったくなる。
逆に1ゲーム奪われると、「よしよし」とか言ってくる。
悪い奴だ…。
まあしかし勝つ以外に方法がないので、とりあえず勝たせてもらう。
果たして妹はどうなるのか…。
とかいう謎のヒキを作って次回に続く。
(続く)
- 2023/08/08(火) 10:00:00|
- オールドゲーム攻略
- |
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0