米半導体クアルコム、時価総額でインテルを逆転
スマホ・タブレット時代を象徴
【シリコンバレー=奥平和行】米株式市場で9日、米半導体大手クアルコムの株価が上昇し、終値ベースの時価総額が1050億ドル(約8兆3475億円)と最大手インテルを上回った。終値での時価総額の逆転は1991年にクアルコムが上場してから初めて。IT(情報技術)機器の主役が、パソコンからスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)など携帯機器に移りつつあることを象徴する出来事といえそうだ。
9日のクアルコムの株価は前日より0.95ドル(1.6%)高い61.62ドルで終えた。クアルコムはスマホなどに使う通信用半導体の最大手。スマホやタブレット(多機能携帯端末)に使うMPU(超小型演算処理装置)の販売も伸ばしている。
インテルはパソコンのMPUに強いが、スマホなどへの対応は始めたばかり。パソコン販売台数が低迷しており、株価も伸び悩んでいた。ただインテルの7~9月期の売上高はクアルコムの約2.8倍、純利益は約2.3倍の水準にある。