成田空港、利用客の検問廃止へ 15年3月までに
利便性重視、警備態勢見直し
成田国際空港会社(NAA)は26日、1978年の開港以来続けてきた空港利用客の検問を、2015年3月までに全て廃止すると発表した。
現在の検問は、駅や道路など6カ所で警備員が身分証確認と荷物検査をしているが、利用客の利便性を重視して警備態勢を見直した。
NAAによると、駅や旅客ターミナル内の約70カ所に、人の顔を識別する機能が付いたカメラ約150台を13年度末までに設置。爆発物探知犬の導入も検討する。道路にもカメラを設置し、車両の入場記録を管理するシステムを14年秋までに整備するとしている。
成田空港では開港前後に激しい反対運動が起きたため、過激派などを警戒して検問が設置されたが、警備費用がかさむ上に、利用客の利便性を損なうとして地元経済団体などから廃止を求める声が出ていた。
NAAの夏目誠社長は「できるだけ早く機械による警備態勢を整え、検問廃止を前倒しで実施したい」と話した。〔共同〕