グーグル「グラス」の利用ガイドラインを公表
米Google(グーグル)は現地時間2014年2月18日、めがね型ウエアラブル端末「Glass」を利用する際の参考にすべき項目をまとめたガイドラインを公表した。同社が2012年にGlassの早期導入プログラム「Explorer Program」を開始してから、ベータテスター「Glass Explorer」が街中で注目されるようになった。ベータテスターのコミュニティの拡大とともに、彼らから多くの知恵が集まっており、それらを参考にしてほしいとしている。
まず、「すべきこと」として、Glassのメリットを大いに活用してほしいとしている。Glassは現実社会との関わりを助けるための機器であり、現実社会から隔離されるためのものではない。友達と一緒に行動しながら利用したり、飲食店の道順を調べたり、飛行機の発着時間の遅延などの情報を得るのに最適。またハンズフリー機能を生かして、料理をしながらレシピを見たり、従来では不可能だった独特な視点の写真を撮影したりして楽しんでほしいとしている。
そして何よりも重要なことは「許可を取ること」という。Glassのカメラ機能は携帯電話と同じ。部屋の隅にひっそりと立ちながら他人を凝視し、撮影するという行為は双方にとって良くない。写真や動画を撮る前には許可を求めるべきだとしている。このほかのすべきこととして、スマートフォン(スマホ)と同様にスクリーンロックをかけパスワードで保護することも重要としている。こうすれば盗難に遭った際に遠隔操作で工場出荷状態にリセットでき、データ漏えいを防げるという。
「してはならないこと」では、Glassを長時間使用しないこと、激しいスポーツ時に使用しないことなどを挙げている。
Glassは、多くの情報を短時間で入手し、その後すぐほかの作業に戻るという使い方を想定した端末。長編小説を読むのには適さない。また強い衝撃を受けるスポーツでは壊れるおそれがあるという。このほか、着用時はプライベートの時間・空間を期待しないこと、不作法にならないことも重要だとしている。
Glassは目新しいため、着用していると他人から質問されることがある。もしロマンチックなディナーを楽しみたいのなら、Glassを外しておいた方がよいとアドバイスしている。また質問された際は、怒ることなく、相手に気遣い、丁寧にGlassについて説明するとよい。簡単なデモをすると効果があるとGoogleは説明している。
このガイドラインは次のような注意で締めくくっている。携帯電話のカメラを禁止している場所ではGlassも禁止。携帯電話の電源を切るよう言われたなら、Glassの電源も切る。ルールを破ったり、不作法になったりすれば、お店はGlassに懐疑的になり、ほかのGlassユーザーにも迷惑がかかる。
[ITpro 2014年2月19日掲載]