新型Ruby開発へ 設計者表明、IT高度化・複雑化に対応
松江発のプログラミング言語「Ruby(ルビー)」を開発した、まつもとゆきひろ氏が新しいバージョンとなる「ルビー3.0」の開発に着手した。12日に松江市で開幕した「Rubyワールドカンファレンス」の基調講演で、IT(情報技術)環境の高度化・複雑化にルビーを対応させる実験を進めていると述べた。
1993年に開発を始めたルビーは、設計仕様を公開する「オープンソース」として多数の技術者が改良に参加している。処理速度を大幅に高めた「ルビー2.0」は2013年に公開された。
「3.0」はコンピューターのデータ容量の飛躍的拡大やソースコード(プログラムの設計図)の複雑化といった技術進歩に対応するという。まつもと氏は「3.0」の特徴について、(1)人とコンピューターの協業(2)効率性(3)チーム作業のしやすさ――などとした。
ルビーは多数の人の参画を得て開発を進めるため、「公開の時期は、今の段階では明確にできない」(まつもと氏)という。