横浜市営地下鉄、延伸で基礎調査へ あざみ野―新百合ケ丘間
横浜市は市営地下鉄延伸の事業化に向けて8月末から路線検討や地質などの基礎調査を始める。「高速鉄道3号線の延伸」といわれる市営地下鉄ブルーラインあざみ野駅(横浜市)―小田急線新百合ケ丘駅(川崎市)間の約7キロメートル。市は2014年度予算に3000万円を計上し、調査にあたる。
調査期間は来年3月まで。ルートなどの検討や掘削による地質調査を8月末から実施する。横浜市は「川崎と交流しやすくなり、お互いにメリットが大きい」(林文子市長)とし、事業化が確定しているわけではないが整備の優先度の高い路線と位置づける。建設費は地元自治体などの負担で、路線は川崎市にまたがるため今後は同市との調整も必要となる。
同区間は00年の国の運輸政策審議会の答申で、15年までの開業が適当とされていた。試算では1日4万5千~5万3千人の需要で、概算の事業費は1300億~1500億円。累積資金収支は23~31年目で黒字転換するとみている。開通後は現在、路線バスで約30分かかるのが、11分に短縮できるという。
市内では相模鉄道が東日本旅客鉄道(JR東日本)、東京急行電鉄と相互直通運転を計画している。今回の調査対象路線は相互直通の進捗状況を踏まえて事業化に向けて取り組む。そのため工事着手は早くても19年以降となり、開通する場合は25年以降になりそうだ。