中国から持ち込み鶏肉に鳥インフル
中国からの渡航者が許可なく持ち込もうとして空港で見つかった鶏やアヒルの生肉から、高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出されていたことが13日、農林水産省動物検疫所(横浜市)への取材で分かった。人に感染する危険性は小さいが、空港などの検疫所で見つかる食肉は一部とみられ、専門家は持ち込ませないよう水際での対策徹底を呼び掛けている。
海外からの肉類持ち込みは、家畜伝染病予防法で検査証明書がない限り認められていない。
調査は中国などで鳥インフルエンザの流行が続いているため、動物検疫所と北海道大が2015年6月から実施。今年2月までに成田、羽田空港など全国9カ所の空港や港の検疫所で発見した鶏やアヒルの生肉や卵など228検体を調査した。
中国からの渡航者が持ち込もうとしたアヒル肉と鶏肉の計3点から、高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1型とH5N6型を検出。また現在、中国南部を中心に人への感染も相次いでいるH7N9型も、昨年4~6月に中国からの渡航者が持っていたアヒルの肉から検出した。
鳥インフルエンザに詳しい京都産業大の大槻公一教授は「持ち込ませないよう、検疫を徹底していくしかない」と話している。〔共同〕