アフガニスタンのために日本に何ができるのか・・伊勢崎賢治さんに聞いてみたいこと募集
2009-10-12(Mon)
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岡田外相がアフガンへ行きました。岡田さんは、カルザイ大統領に会い、給油活動を単純延長はしないと語り、元タリバン兵士への職業訓練の支援などをする考えを伝えました。
夏に伊勢崎さんの講演会にいた時、アメリカがアフガンへの増兵をすれば、余計にアフガン戦争は泥沼化して終わらないと話していて、戦争を終わらせるためには、タリバンとの和解が大事だと教えてくださいました。
伊勢崎さんがよくいう「アフガニスタンで日本が信頼されている、美しい誤解はいまだ通用している」という事実は本当にものすごいことだと思う。
アメリカだけでなくヨーロッパのどの国も信頼できないけれど、日本が言うなら耳を傾けてみようか、と思ってくれるアフガンの人、タリバンの兵士たちへの「日本独自」の平和的貢献は十分可能だよね、とお玉に思わせて、希望をくれる。きっと民主党の人たちもそうなんだろうか…
でも、日本が民間支援をするにしても問題はたくさんあると思うのね。ご存じのようにいま、アフガニスタンは最悪の治安状態だというし、「民間支援」の名のもとに具体的にどんな人材を派遣できるのか、その命を誰が守るのか、世論は納得できるのか・・・・
伊勢崎さんがこれからやりたいと願っていることが、みんなに伝わって、実現したらいいなとお玉は考えてる。そのために、今度、伊勢崎さんの本を出すのだけれど・・・・ここを読んでるみんなにも、聞いてみたいの。
自衛隊を決して紛争地域に出してはいけないと思う人も、非武装自衛隊を派遣して、紛争解決に頑張ってほしいと思ってる人も、憲法を変えても武装してほかの国のように活躍してほしいと願う人も…うちを読んでる方々すべてが対象で大募集・・・・!!!
アフガニスタンの現状を誰よりも知っていて、オバマのアフガニスタン対策チームとお話をしてきた伊勢崎さんに、聞いてみたいことはないですか?突っ込んでみたいことないですか?
コメント欄では語りきれないとおっしゃる方はご自身のブログに書いてTB下さってもうれしいです。締め切りは今週土曜日の朝まで。昼から伊勢崎さんにみんなの質問や疑問、ご意見などをお届けします・・・
##次の記事は様子を見つつ書けそうなときに書きますね・・・・
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コメント
ライ麦狼さんへ
すみません、お気づきの通り、先の投稿中の一文は、国家としての目的と、個人あるいは組織の中での目的意識とを混同して書いていますね。急いでいたのできちんと区分けできませんでした。失礼しました。
国家戦略としてのアフガン支援はもちろん、現実としてはありえないと思われる資源奪取の目的だとか、あるいはアメリカと連携して行う政治行動の外延を担うものとしての民生支援など、いろいろと考えられます。今回お玉さんが書かれた意図は、たぶんそういった国家戦略に国民の意思を反映させたいという気持ちからだと思います。ただ、それは私としては少し迂遠すぎると感じていて、実際にはNPOなどが行う直接的な支援の方が、私たちの願いや希望をダイレクトに反映できるものだと考えます。なぜならば、国家のとる行為には必ず政治的な圧力が絡んでくるはずですし、そうなれば先に述べたような「利権」抜きでは物事を図れないことになるからです。
しかし、あくまでも政治を変えよう、それによって国家が私たちの主権を以って左右されるものとなるはずだ、との希望的観測からすれば、対アメリカをも含む国家の政治活動そのものを我々国民が取捨選択していくべきなのかも知れません。ただ私はまだそこまで楽観というか、それが可能だと信ずるところまで至っていません。ですから、「自らが為政者の立場となったとしてら、どう判断するか?」だとか「A 海上給油の代替案」などは少し自分の胸では考えにくい、どこかよその舞台での処理事項、のような感覚をぬぐえないのが本音ではあります。
あと、ほんの少し意見させてもらうならば、地下資源を押さえるということが自他の利害関係に与える大きな影響について、私たちは鈍感すぎるのではないでしょうか。そういったことは国家間の本物の生存競争に関わることですから、簡単にそれが正当性を持つとは言えるはずがない。かつて日本は満州に進出(侵略?)して、それがあたかも当然の如く振舞った。私は今その議論をするつもりはまったくありませんが、他国の資源を奪うことはまず、力による支配であると認識すべきだと考えます。日本はそれをする国になる予定がありますか?
コウト様がいわれた
>日本が彼の地の地下資源を欲している?あるいは虐げられた人々の力になりたい?
一番目はともかく、二番目の理由はそれなりに根拠も正当性もあり、一部の人にとっては充分な理由になるでしょう。ただ、それが国だとか世界の標準的な利権と相容れない、という問題があるだろうと思います。
という一文で、今更気が付いたのですが、この場で言う「日本としての支援」というのは、「日本政府の支援(実働は民間団体も参加するが、あくまで政府の方針のもとおこなう支援)」なのでしょうか?
それとも、民間団体が他国との差別化を図って、日本ブランドを打ち出しての「民間支援」なのでしょうか?
国として、自らが為政者の立場となったとしてら、どう判断するか? もしくは、そう国に働きかけるか?
活動家として、自らの信条や感情を胸に、どう行動するか? そして、多くの協力をあつめるか?
似ていても、立場によっては別の思考形態になると思うのですが? ・・・・・・どちらでしょうか?
コウト様へ
Q 何故アフガン支援
A 海上給油の代替案
ではないでしょうか?
私は"一番目"も正当性があると思います。
あと、やはりコウト様と同じく「利益」に関して、問題視される方がいて、2月の段階ですが、こんな記事を書かれています
『Enduring Interests in Afghanistan (and Pakistan)
By Nathaniel C. Fick, Dave J. Kilcullen, John A.Nagl, Vikram J. Singh』
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20090204/1233752026
あと、丁度この時期に、地下資源に関しては、中国がアフガン東部のアイナック銅鉱山 (Aynak Copper) を押さえてますね
コレを具体例にするなら、「アフガンの特定の資源・利権を押さえ、対価として充分な支援をする」という、"後払い"なら、"先行投資"よりも支援しやすいのでしょうかね?
ライ麦狼さま
>利権
そうですね、これが諸悪の元凶ですね。
物事をする動機を考えた場合に、いわゆる損得の問題があります。これをしたら自分に利益があるか否か、それがほとんどの場合、私たちの行動を縛り、または決定します。
そこで翻って、アフガニスタンのような遠いところにわざわざなにかをしに行くのはなぜか、を問うわけです。日本が彼の地の地下資源を欲している?あるいは虐げられた人々の力になりたい?
一番目はともかく、二番目の理由はそれなりに根拠も正当性もあり、一部の人にとっては充分な理由になるでしょう。ただ、それが国だとか世界の標準的な利権と相容れない、という問題があるだろうと思います。みな自分の身が可愛いのであって、他人のために自らが損するようなことになれば断固反対する、そういう態度はきわめて多くの人に見られるはずです。
さて、そもそも私たちが平和を願ったり幸せになりたいと考えることは、世界中のそういった「利権」構造と無縁な話なのでしょうか。そこらへんが、とても根本的かつ重要な切り口になるのではないでしょうか。長くなってしまうので、ここらで終わります。これからお仕事なので、ごめんなさい。
コウト様へ
ご指摘ありがとうございます。
「清濁併せ呑む」「濁り田沼」とは言え、私も"不正"は嫌ですし、黒く無いほうが好きです。
あと、私が懸念と妥協を悩む利権としては、現地での賄賂だけでなく、先進国側の利権・・・それも黒くても"合法的"な利権を警戒しています。
アフガンへの援助をするにあたり、先進国側も、それなりの旨味のある状態であるべき、と考えます。
チャリティなど1回の援助ではなく、商売として長く続くタイプ。例として良いか判りませんが、フェアトレードの様なモノを連想しています。
もしかしたら、タリバンがやったケシ栽培奨励・買取が、農業分野での1番良い例かも知れません。
流石に先進国側が、タリバンよりもケシを高く買い取って、販売ルートもブン取って、アヘン利益ゲット&タリバン弱体化♪ などと出来ませんので、別の作物を援助・買取・販売ルート優先的確保になると思われます。
ですが、このての商売がえらく上手な欧米企業(モンサントなど)がありまして、莫大な利益を上げつつ、現地の人を飼い殺しや農奴状態にする。・・・そんな事を、私は警戒しています。
地下資源にしても、インフラ整備にしても、工業支援にしても、同様の懸念と妥協が浮かんできます。
締切り?
コウトさんと同じ質問です…もっとも、私はもっとヘタレな理由ですけど…根性なしの孤立主義ってことです…お金だけでえーやんってこと…お金だってもったいないけど…命令で自衛隊や警察官に行ってもらうってことは、また、「お国のために」ってことでしょ?そんなにアフガニスタンは大事かなぁ…アメリカには「そこんとこ上手いこと言ってごまかすわけにはいけないん」でしょうか?…ペシャワールの会は偉いですよ…だめじゃないですよ…でもねぇ…泣く人を見たくないです…
日本である必要があるのか?
なぜ日本人なのか。なぜ私たちが行くべきなのか。
動機付けがないんですよね…動機付けがあったら、いいのかというのは、また別の話ですけど…
といいつつ、私は伊勢崎さんって方を存じ上げないので…今から、図書館で「予約」して読んでみます…
平和な圧制と紛争付きの変革はどちらがより望ましいのでしょうね
又立場的にどちらの政府にも口を出すべき方では無いのでしょうが、その辺の見極めはどうやっているのかも気になります
>100%の善意でなくとも、多少の黒い利権が関わっていても、
非難したいわけではないのですが。
たまたま昨夜NHKで見た番組で、海外の紛争地で活躍するあるNPOの理事である日本人女性が次のようなことを語っていました。「彼らは不正をせざるを得ない環境に生きているが、安易に賄賂を認めてしまったらそれで終わりだ。不正を許さない姿勢をきちんと見せることで、相手もこちらに(妥協して)やり方を合わせる。不正をしたくない気持ちはもともと持っているのが人間だから、それが自然にできるように仕向けてあげればいい」
上の文章は私がちょっと解釈しすぎていますが、彼女は理想を求めるときに現実に妥協するだけではいけないことを言ってくれています。現実に対しては充分注意を向けながら、しかし目標がぶれないように物事を進める方法があるのだと教えられます。相手のことをどうしたら本当に尊重できるのか、それをしっかり考え、行為でそれを証明していく、そういう姿勢が大切なのでしょう。
ちなみにその女性は「2006年には『日経ウーマン』主催の「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」総合1位(大賞)を受賞」だそうで、なんともまあ素晴らしい方なのですね。
私は、紛争地帯や難民への支援に対して、現地・現場の意見よりも、先進国の感情・世論で撤退せざるおえなくなる状況を、昔から悲しく思っていました。
100%の善意でなくとも、多少の黒い利権が関わっていても、長く続いて意味のある支援を望む人間です。
仮に日本が、海上給油の代替案として、現地での文民支援をはじめたとして、何人の犠牲者が出るまで支援を続けるでしょうか? またその犠牲者に現地スタッフは換算されるでしょうか? 日本人スタッフが数名死んだだけで、支援そのものもが途中であれ、撤退・中止となってしまうでしょうか?
また、「イスラム原理主義国家」の建国・設立に対して、「各国・地域の文化の尊重」と「人権」の両立は、どのあたりが落とし処でしょうか?
イラクでもそうだけど、自爆テロをする人たちの心情って、具体的にどんなものなのでしょうか?
タリバンって、その組織や思想や心情や性格、内部の人たちは、具体的にどんな人たちなのでしょうか?
アフガンの各部族って、どのような規模の、質的にはどういう感じの共同体なのでしょう?
全てが漠然としていて、さっぱりわかりません。
なので、なぜ、アメリカも日本も引き揚げて、一切手を引いてしまうことがよくないのかも、実感としてまるでわからないのです。
アフガンにも日本の外交にもまったく疎い私が言うのはおこがましいような気もしますが、以前伊勢崎さんは、9条は今の日本人には過ぎた宝だというようなことをおっしゃっていましたね。それ自体にはさほど反論する気はないのですが、ではこの国の人たちが遠いアフガニスタンに何らかの意味で肩入れするとしたら、それはどんな理由からなのでしょうか。欧米諸国が発展の遅れた国々を植民地化して自らの利益に供してきたのと違い、私たちはこれから先、利益以外のことで働く覚悟があるのでしょうか。それとも、アフガニスタンを支援することには特別な利益があるのでしょうか。
アフガニスタンは他の中東の国々と同じように、多くの部族の寄り集まりで日本人のような一体感を持っていないという知識くらいはあります。かろうじてイスラムや民族の絆が連帯をもたらしているのだと思います。タリバンが過激なイスラムを志向する集団であって、ゆるやかな妥協を許さないような規範を旨としているならば、欧米どころか他の諸民族とも平和に暮らしていくつもりはないでしょうし、そこで平和のための仲介をするとなれば半ば停戦監視団のような役割になるでしょう。いつ戦闘が始まるかわからない、そういう難しいところにあえて踏み込むための、動機付けがあるのでしょうか。なぜ私たちなのか。
日本はアメリカとの戦争に負けて、それでも奇跡的に復興を為した。そのイメージは輝かしいけれども、その原動力は日本人固有の勤勉さだとかある種の優秀さによるものです。なにもケチな精神で言うのではない、日本がそうだったのはたまたまなのであり、中東には中東のやり方があるかも知れません。パシュトゥン人にはパシュトゥン人の特性があり、また彼らの中でも地域地域によって生活も違い、作法も違うのかも知れない。みな同じようにやれる、やるとよい、などとは言えない。
再度問いますが、なぜ日本人なのか。なぜ私たちが行くべきなのか。その動機をきちんと理解せず、ただ目先の利害で動くのはあまり賛成できません。
ネットでは、タリバンを政党化してしまって、議会に吸収してしまう意見があります。それができない要因は何かありますか?
「タリバンとの和解」って米国がそれを了解する可能性はあるんでしょうか?
911テロは誰も悪くない、たとえタリバンがその犯人だったとしても平和のほうが大切だから被害者は黙ってね、なんてことを言い出したら米国政府は転覆するのでは?
それともアフガンの地にはそれを可能にする秘策があるのでしょうか?
なぜ中東には共同体がないのか。
なぜ共に交流することができないのか。
なぜ、石油を使って、インフラ整備をしないのか。
なぜ、戦争や内紛にあけくれるのか。
なぜ市民は戦争が嫌だと思っているのに声をうまくあげられないのか。
なぜ、現地のメディアは内戦をやめさせる手段を考えつけないのか。
なぜ、助けだけを求めているように見えるのか。
なぜ、イラクのように地域での自警団のようなものがアフガニスタンではできないのか。なぜ、テロリストをおいだせないのか。
なぜ、総合的に判断することができないのか。
アフガニスタン人が総合的に判断できないようにしている妨害者は誰で、どのような手段がその中心をになっているのか。
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