『信頼してくれ』と言ったのは……誰?
陸上自衛隊の人が訓辞で
「同盟関係は政治・外交上の美辞麗句で維持されるものではなく、ましてや『信頼してくれ』などという言葉だけで維持されるものではない」
と発言しただけで処分されたそうです。
さて質問。
『信頼してくれ』という言葉だけで同盟関係を維持しようとしている無能な人間はどこの誰でしょう?
北沢防衛相は「文書による注意処分」としたそうですが。
どうやらマスコミも内閣の方々も誰のことかご存じのようですね。
その上で裸の王様を裸だと言ったくらいで処分するのだからお笑いです。
責められるべき側が誰かを知りながら、黙殺するのでなく逆ギレ的に正論を言った人間を処分するというこの不条理。
自衛隊法第61条、自衛隊法施行令第86条というものがある。
自衛官は「選挙権の行使を除くほか、政令で定める政治的行為をしてはならない。」し、「政治的目的」にそった「政治的行為」をしてはならないのだそうだ。
これが政策批判ならばあるいは首相を含む政党の批判ならば訓辞というかたちでおおっぴらに言うのは問題だろう。
しかしである。
「同盟関係は政治・外交上の美辞麗句で維持されるものではなく、ましてや『信頼してくれ』などという言葉だけで維持されるものではない」
これはどう見てもただの一般論である。
こんなものまでケチをつけられたらたまったものではない。
それとも
「同盟を維持するために訓練をがんばろう。上の者が口先だけで何もできないけど気にするな」
という意味で揶揄されたのがそれほど腹にすえかねたのか。
文民統制というのを履き違えてはいけない。
口では勝てない。
無能だと揶揄されたから処分する。
こういう権力の行使こそ「暴走」と言われてしかるべきである。
↓以下記事の全文です。
陸自幹部発言:防衛省、連隊長を文書注意
「同盟というものは『信頼してくれ』などという言葉だけで維持されるものではない」と発言した、陸上自衛隊の中沢剛連隊長(1等陸佐)について防衛省は12日、文書による注意処分にしたと発表した。注意は自衛隊法に基づく懲戒には当たらない。
中沢連隊長は第6師団第44普通科連隊所属。10日に宮城県の陸自王城寺原演習場で行われた、米陸軍との共同訓練の開始式訓示で発言した。処分の理由を防衛省は「政治や外交を軽視し、首相発言を非難していると誤解を招く発言で、幹部自衛官としてふさわしくない」と説明。中沢連隊長は「結果として誤解を招く発言をして申し訳ありません。厳粛に処分を受け止めます」と述べたという。
米軍普天間飛行場の移設問題を巡り、鳩山由紀夫首相は昨年11月の日米首脳会談で、オバマ米大統領に「私を信じてほしい」と伝えていた。【仙石恭】
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