最近では、1学期に移行する学校も増えましたが・・・
2学期の学校行事の目玉としては『運動会』や『体育大会』が
あげられると思います。
保護者の間でも注目度の高い学校行事の1つだと思います。
今年に限ったことではないでしょうが、各地で
『組体操』や『造形体操』の事故のニュースが
相次いだり、その安全性・危険性が懸念されていますが・・・
幸い、僕の知る限り、死者は出ていないようですが、その可能性が十分に
内包されている種目だと感じています。
僕、個人の考えとしては『運動会』や『体育大会』の開催することの意味や意義を
今一度、検討するべきじゃないのかな?
と思います。
本当に、学校教育に『運動会』や『体育大会』は必要なのかどうか?
を話し合うべきだ。と言うことです。
ただ、誤解して欲しくないのは、強行に、
「廃止するべきだ!」というような意見を声高に叫ぶつもりもありませんし、
僕は、学生時代(小学校時分から)は、一応、
ずっと、体育会系のクラブに所属していて、スポーツを通しての人間形成や
人間関係の構築は大切だと思っている人間の一人です。
ただ、現職時代には『運動会』や『体育大会』も何度となく経験してきましたし、
教育的な価値や意義やメリットも感じてきたつもりなのですが、
デメリットの方が圧倒的に大きかったようなイメージをぬぐえないのが事実なのです。
特に、各種の競技種目はともかく、演技種目(ダンスや組体操)の練習に
掛けている時間が圧倒的に多く、長いことが致命的だったと思っていました。
また、子ども達の肉体的な疲労や先生方の負担が大きすぎるという印象もありましたし、
最近では、「(嫌々)やらされている感」が強い子どもの方が圧倒的に多いのではないか?
とも思っています。
秋にはいろいろな『秋』がありますよね。
食欲の秋・芸術の秋・スポーツの秋・勉強の秋 etc・・・
学校教育の中では、スポーツの秋が『運動会』や『体育大会』なのだと思うのですが、
その裏で、『勉強の秋』がないがしろになってしまっていて、
削り取られている感が否めません。
練習期間が始まってからはモチロン、本番が近づくにつれ、
校内中が『運動会』や『体育大会』色一色に変わっていってしまい、
落ち着かず慌ただしくなっていきます。
先生方の目の色も変わりますし、親の前でヘタは打てないですし、良いものを観せたい
という意識(と言うよりも義務感)が強まりますから、先生方の負担も軽視できないと思います。
当然のように、落ち着いた学校生活などは出来っこありません。
先生も児童・生徒も疲弊して、体力的にしんどくて、ストレスがたまります。
落ち着いて勉強することや学習や宿題などに取り組むことも出来ず、
2学期の学習効果が低下するということを実感してきました。
学習効果が一番期待できる時期なのに、それができないのが2学期だった気がします。
自分の力量はさておき、教師時代には、2学期の学習面において、
子ども達が手の平からポロポロと落ちていくような感覚を
幾度となく体感してきましたし、
午後の授業では低学年の子ども達の居眠りなども見てきました。
帰宅後はへとへとになって、ランドセルを背負ったまま玄関で眠り込んでいるなどと言う
話も良く耳にしました。
きっと体力的に限界なのでしょう。
もちろん『運動会』や『体育大会』も教育の一環ですが、
それにしては、得るものよりも、失うものの方が大きいと感じていましたし、
今も同じです。
「廃止するべきだ!」
「実施するべきではない!」
というような極論を言いたい訳ではありませんが、
『運動会』や『体育大会』に、何らかの運営上での変化や改革が必要なのではないか?
大切な学校行事の1つであるのは間違いないと思いますが、
以上のような理由により、その存続にこだわったり、執着するものでもないんじゃないかな?
と個人的には思っています。
今は現場の人間ではないので偉そうなことは言えませんが、
何か大きなことが起こる前に、知恵を絞って何か新しい形ができることを
切に願うだけです。
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