緋賀 ゆかり
講談社 (2017-10-06)
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恋愛ハーレムゲーム終了のお知らせがくる頃に 2巻 感想です。
悪魔に脅され好きでも無いオタク少年(アスナロ君)を喜ばせて好感度を高めるリアル恋愛シミュレーションゲームをしないと無限地獄に落とされてしまう災難を背負わされてしまった5人の少女(ヒロイン)たち。
その内の4人はイベントを集団ボイコットすることで引き分けを続け全員の命を守る作戦を実行しようとするが、今回あぶり出された5人目のヒロインである生徒会長の「レン」は他の4人の命を犠牲にしてでも生き残ろうとするタイプであった。
レンを誘きだすことには成功したセリカだったが、引き分け作戦の交渉は難航し敵対することになってしまった。
互いに一歩も譲らない強い意志を持つヒロインだったが、本来ゲーム不参加を防ぐためのルールを利用してレンに制裁をするという頭脳プレイはよかった!しっかり恋愛ゲームでありながらデスゲームだったw
命にも等しい好感度を示す「ハート」を奪われ、人数差でも勝ち目がないレンは全ての手段を封じられセリカに跪いて靴にキスをして服従。
強気な女王様キャラがこうやって跪くシーンはなんかぞくぞくするw
こうしてヒロイン全員による引き分け作戦が可能となった。ただ、他にも新たなヒロインを擁立してハートを奪い自分たちは生き残る作戦を思いついたりとこの二人は悪魔的だったw
ヒロインたちが引き分けで全員救済を狙っていることは本物の悪魔も承知で、それは断じて許す気がなかった。
アスナロと結婚すればすごく幸運になるという特典をちらつかせて、ハートの数でリードしたヒロインにもその恩恵があることが事実として示されていた。
ヒロインの一人、漫画家を目指すリルは家庭の経済的事情があまり良くなく、この特典は喉から手が出るほど欲しいものでもあった。恋愛感情がなくても結婚はできると考えるところはロリっぽいキャラでもリアル女っぽいなぁと思った。
他の4人には内緒で背信行為である二人だけの共同作業をやったことは今後に影響が出てくるのだろうかね。少なくとも何かの前振りではありそう。
ぬるま湯生活も終わり、ヒロインたちにとっての苦行である第3ゲームもついに始まってしまった。
アスナロは妄想が変態なだけで別に悪い奴ではないけど、こんなデスゲームの元凶だからヒロインたちに恨まれているところは気の毒だった。アスナロに夏服を褒められて気持ち悪いと感想を抱くセリカもかなり辛辣だった。
そんな状況の中拒否権はない2泊3日の旅行w 何かと理由を付けて断ろうとするも、それができないのが可哀そうだった。
特にインターハイまで2週間でもう時間がないヘザーはかなりイライラしていて、雰囲気危険な状態だった。
この旅行で彼女はどうなってしまうんだろうかw 今後もこれならストレスとの戦いにもなりそう。アスナロは人畜無害に見えて鈍感なのはやっかいだね。
そしてこの恋愛ラブコメデスゲームのルールも変更され、評価システムが松竹梅から点数制に、ゲーム不参加はハートを1個減ということになってしまった。
この変更でもセリカの考案した引き分けシステムはまだ使えるが、雰囲気的にそれもそう長くは続かなそうだった。
命以上のものがかかっているため、嫌々主人公に媚びへつらうヒロインたちの気苦労がとことん気の毒になる展開で、何も知らずに現状を迎合する主人公へのヘイトも溜まる物語だった。
個人的な評価★★★★☆
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