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次回アップ予定:Scene-485 中川『八潮ガス導管橋』 (2019/03/02 12:00)
[Vol-13] 今回は新中川橋から遡上して、つくばエクスプレス中川橋梁、共和橋までの紹介です。では、新中川橋を右岸側に渡り、北600m程に在る川崎稲荷神社へ行きます。創建は不詳ながら、江戸時代初期に川崎村が起立した当時から村の鎮守となっており、江戸時代の創建と推定されています。1871年(M4)村社に列格、祭神:宇迦之御魂神、豊受姫之命、所在:八潮市南川崎341-8。
川崎稲荷神社から東へ400m、中川沿いの遊歩道に出ると、幸助落し排水樋管(右岸:21.3km)が在りました。幸助さんを突き落とす為の物ではありませんよ(笑)、落しは田圃に張られた水を抜く作業で、幸助は庄屋または名主の名前ですかね。
幸助落し排水樋管から遊歩道を北に500m程進むと、『#28つくばエクスプレス中川橋梁』が見えて来ます。つくばエクスプレス(略称:TX)は首都圏新都市鉄道の路線で、正式名は常磐新線ですが、両方とも判り難く、つくばエクスプレスが一般的ですね。左岸側の三郷中央駅と右岸側の八潮駅との間に位置しており、橋脚の竣工は1999年(H11)、八潮駅の開業は2005年(H17)です。左岸下流に三郷水位観測所が在ります。
名称:つくばエクスプレス中川橋梁
構造種別:3径間下路ワーレントラス
河口からの距離:21.8km
橋の長さ:約268m
軌道:複線
竣工:2003年(H15)
つくばエクスプレス中川橋梁から遊歩道を880m程進むと、左手に浄土宗寺院の西蓮寺が在ります。宗誉による開山で、1546年(天文15)の創建と云われています。山号:妙好山、院号:葵華院、本尊:阿弥陀如来像、所在:八潮市2-1490。
西蓮寺の西100mに日蓮宗寺院の本泉寺が在ります。日休による開山で、1627年(寛永4)の創建と云われています。山号:妙福山、本尊:三宝祖師像、所在:八潮市2-1472-1。
本泉寺の北裏が中川堤防の遊歩道で、堤防に上がると河川敷に花畑が見えます。広さ13000㎡の「中川やしおフラワーパーク」で、春には花桃、菜の花が咲き、秋には彼岸花や秋桜、菊などが楽しめます。入場料金は無料です。所在:八潮市木曽根1009-1。アゲハ蝶が受粉のお手伝いを兼ねて食事中ですが、働き過ぎで翅がボロボロですね。
公園の端に木曽根排水機場と排水樋管が在りますが、樋管がお洒落ですね、此の化粧タイプは初めて見ました。形式:鋼製ローラーゲート、径間:2.8m、門扉高さ:2m、設置:1990年(S65)。
木曽根排水機場から上流300m程に今回終着地点の橋となる共和橋が見えます、遡上は右岸沿いに続けますが、左岸側の寺社紹介が残っているので、三郷放水路付近へ飛びます。シュワッチ!
左岸側は、小田急・千代田線経由で、つくばエクスプレスの三郷中央駅で下車します。
駅前から三郷放水路を跨いで南西約1.2km先に在る、三九稲荷神社から紹介します。鎮座地の三九は戸ケ崎村の新田として、此の地を開いた三九郎なる者の名に因んでいます。其の後、1673年(延宝1)に三九村に分村し、名主であった堀切家が屋敷神として京都伏見稲荷の分霊を勧請、村の鎮守社となったと云われています。祭神:倉稲魂命、所在:三郷市栄3-86。今回は寺社が少し多めに載っていますので、暫しお付き合い下さい。
三九稲荷神社から西に130m進むと中川沿いに出て200m程遡上すると、三郷放水路(流路延長1.5km)と直交します。中川が増水した際に東端に在る江戸川に流す為の水路で、此処の西端に三郷水門が在ります。形式:鋼製ローラーゲート、径間:22m×2連、門扉高さ:7.38m、完成:1974年(S49)。
三郷放水路西端に架かる境木橋を渡り、北東200mに在る浄土宗寺院の香岩寺へ行きます。八潮市八條の大経寺末寺で創建は不詳、新編武蔵風土記稿からは江戸時代以前の創建と考えられています。山号:無遍山、本尊:阿弥陀如来像、所在:三郷市栄1-221。三郷七福神(戸ケ崎巡り)の寿老人です。
香岩寺北側を通る、つくばエクスプレスの高架を潜り、中川沿いに400m程遡上すると谷口交差点先に真言宗醍醐派寺院の成就院が在ります。本尊は下総国小金領の大谷口城主が供養していた不動明王で、1590年(天正18)に落城した時、家臣の神谷安右衛門が密かに持ち出したものです。其の後、子孫の神谷安兵衛が当地に移住した際に本尊として供養していましたが、明治初年に夢枕に立った不動明王のお告げにより堂宇を建立し、成田山新勝寺にて開眼供養のうえ堂に安置したと云われています。山号:神谷山、本尊:不動明王像、所在:三郷市谷口1251-1。三郷七福神(彦成めぐり)の恵比寿です。成就院の西側に弁天堂が在りましたが、詳細不明です。
成就院から北西200m程に谷口稲荷神社が在ります。花和田から分村した谷口村上組の鎮守で、1746年(延享3)の創建と云われています。1872年(M5)村社に列格、1907年(M40)に下組に在った稲荷社、辨天社、第六天社を合祀しています。祭神:倉稲魂命、所在:三郷市谷口35。入口の鳥居は1988年(S63)の建立です。
谷口稲荷神社から西500m程に真言宗豊山派寺院の西善院が在ります。慶長年間(1596~1615年)に村民の名倉五郎左衛門が開基となり創建したと云われています。山号:華隆山、寺号:大聖寺、本尊:木造阿弥陀如来立像、所在:三郷市花和田189。三郷七福神(彦成巡り)の大黒天です。
西善院から北西250m程に彦江熊野神社が在ります。創建などは不明、鳥居と祠が2基在るだけです。所在:三郷市彦江1-206。
彦江熊野神社の南隣に真言宗豊山派寺院の密乗院が在ります。創建は不詳、彦江村の嶋根主計が開基となり創建と云われています。山号:狩場山、本尊:阿弥陀如来像、所在:三郷市彦江1-207-1。新四国四箇領八十八ケ所霊場の41番札所です。
密乗院から南西に420m中川沿いに移動、今回終着地点の橋となる『#29共和橋』です。左岸の三郷市彦江1丁目と右岸の八潮市木曽根とを結び、埼玉県道116号八潮三郷線、首都高速6号三郷線が通ります。創架は1927年(S2)で、彦江の渡しが廃止されています。左岸下流に彦次郎排水樋管、形式:鋼製ローラーゲート、径間:2m、門扉高さ:2m、施工:1980年(S55)が在ります。
名称:共和橋
構造種別:7径間鈑桁
河口からの距離:23.6km
橋の長さ:約284m
有効幅員:約29m
竣工:1981年(S56)
>>>後書き<<<
次回は共和橋から右岸側を遡上して、八潮ガス導管橋までの紹介です。
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Author:mark60
関東地区の河川に架かる橋を
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