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次回アップ予定:Scene-478 中川『青砥橋~高砂橋』 (2019/01/29 12:00)
[Vol-06] 今回は平和橋から継続遡上して、本奥戸橋、奥戸橋までの紹介です。では、平和橋を右岸側に渡り、北東450m程に在る真言宗豊山派寺院の正覚寺へ行きます。1573年(天正1)に明星坊による創建と云われています。山号:恵田山、院号:大聖院、本尊:阿弥陀如来像、所在:葛飾区東立石1-20-2。
正覚寺から平和橋まで戻り、左岸側に移動して東350m程に在る三谷稲荷神社へ行きます。境内の由来碑によると、1477年(文明9)に上品寺の尊栄法印が檀徒の奈良橋某と相談して、山城伏見稲荷を勧請、創建したと云われています。前回紹介した上品寺が別当でした。祭神:倉稲魂命、所在:葛飾区東新小岩8-16-3。鳥居は1993年(H5)、二之鳥居は1965年(S40)の建立です。
三谷稲荷神社から北へ200m進み、再び中川堤防に出ます。此の辺りの堤防はカミソリ堤防で、増水時に地震発生が重なった場合には、不安になりますね。堤防沿いに280m進むと、何かしらの堂が見えます。地図上では奥戸馬頭地蔵尊となっていますが、ググっても由来はノーヒット。説明板も無いですね、馬頭観音はよく聞きますが馬頭地蔵尊とは初めてです。見なかった事にしますか(笑)。
対面の角に鍛冶屋煎餅店が在りました。其の名のとおり昔(江戸末期)は農機具の鍛冶屋さんで、由緒ありそうな店構えですね。1927年(S2)創業で、コシヒカリの丸粒、300年の歴史を持つ銚子の純天然醸造醤油を使用した手焼きに、こだわっているそうです。煎餅は好きなので買って行こうかな。海老煎餅と小丸胡麻煎餅を購入(¥500)です。店の並び20m横に大六天神社が在ります。創建は不詳、鳥居と祠だけ在ります。祭神:惶根命(推定)、所在:葛飾区奥戸1-17。
大六天神社から再び堤防沿いに遡上します。380m程進むと、森市地蔵入定塚と云う史跡が在ります。昔、森市という行者が此の村で何年か過ごし、村人にも大変尊敬されていましたが、自己の天寿を悟り、お世話になった村人等の繁栄を祈願して入定(即身仏になる事)したと云われる塚で、森市を憐れんだ地蔵尊が祀られています。右横には、南葛八十八ケ所霊場12番の弘法大師像が安置されています。所在:葛飾区奥戸2-1-8。
更に500m程遡上すると『#15本奥戸橋』です。中川左岸の葛飾区奥戸2丁目と、右岸の葛飾区東立石4丁目・8丁目とを結び、都道60号市川四ツ木線(奥戸街道)が通ります。奥戸の渡しと呼ばれる中川の渡船場が在った場所です。創架は1932年(S7)の鋼橋で現在の橋は2代目です。
名称:本奥戸橋
構造種別:2径間下路ワーレントラス
河口からの距離:10.1km
橋の長さ:131.1m
有効幅員:15m
竣工:1988年(S63)
本奥戸橋を右岸側に渡り、北西150m程に在る新義真言宗寺院の西圓寺へ行きます。1567年(永禄10)に覚元法師が創建したと伝えられています。山号:東流山、院号:蓮蔵院、本尊:阿弥陀如来像、所在:葛飾区立石8-5-18。南葛八十八ケ所霊場の40番札所、荒綾八十八ケ所霊場の掛番札所です。
西圓寺から本奥戸橋へ戻り、左岸側を遡上します。550m程で奥戸水神社に到着。創建は不詳、1729年(享保14)に幕府勘定吟味役の井沢弥惣兵衛が河畔に祀ったと云われています。かつて、妙厳寺の別当でしたが、明治の神仏分離の際に奥戸水神社になりました。祭神:水波能売神、所在:葛飾区奥戸2-33-4。鳥居は1977年(S52)の建立です。
奥戸水神社から東300m程に奥戸天祖神社が在ります。当地が葛西御厨(かさいのみくりや)であった1165年(永万1)頃に伊勢皇大神を勧請、下総の香取、鹿島のニ神を勧請し、合せ祀って三社明神と称した、奥戸村の鎮守です。約8mのしめ縄を作り、悪魔祓いに旧村内を担いで回り、巡回後に神社正面に掛けられる、大しめ縄神事と奥戸連句碑が葛飾区の指定文化財になっています。境内社:諏訪神社、御獄神社、浅間神社、大六天社、風雨神社、出羽三山神社、祭神:天照皇大神、武甕槌命、経津主命、所在:葛飾区奥戸2-35-16。
奥戸天祖神社から北へ300m程進むと、今回終着地点の橋となる『#15奥戸橋』です。左岸の葛飾区奥戸7丁目と右岸の葛飾区立石8丁目とを結び、都市計画道路(補助264号)が通ります。此の付近は享保年間(1716~1736年)に開削された部分で、「奥戸新田の渡し」と呼ばれる渡船が明治時代まで存在していました。其の後、1914年(T3)に私設の賃取橋として創架され、後に東京府が買収しています。
名称:奥戸橋
構造種別:3径間鈑桁
河口からの距離:10.9km
橋の長さ:約156m
有効幅員:約10m
竣工:1972年(S47)
>>>後書き<<<
次回は奥戸橋から継続遡上して、青砥橋、高砂橋までの紹介です。
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Author:mark60
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