引退の金田誠一衆院議員をねぎらう鳩山由紀夫代表ら民主党北海道議員
前々から、衆議院議員の引退は報われないなあ、と思っていました。引退日が解散日になるので、新聞社・テレビ局はてんやわんやになり、当選十数回、勤続数十年のベテラン議員の引退の光景がほとんど報道されることがないからです。
2009年7月21日の「政権交代解散」は、前週に麻生首相が解散予告をするという異例の展開でした。午前中に開かれた民主党両院議員総会では、落ち着いた雰囲気の中で、鳩山由紀夫代表から、藤井裕久・最高顧問(元大蔵大臣)、金田誠一(かねた・せいいち)衆院議員、岩國哲人(いわくに・てつんど)国際局長の引退が発表され、労をねぎらいました。
この後、北海道選出の衆議院議員・参議院議員が集まり、金田誠一さんを囲んで、記念品を贈り、北海道8区の後継者である逢坂誠二さんが握手。政権交代の実現を約束しました。
道内選出2議員今期限り引退 丸谷氏 法案廃案に無念も 金田氏 医療、福祉に尽力-北海道新聞[政治]
21日の衆院解散に伴い、道内選出議員では公明党の丸谷佳織(44)=比例代表道ブロック=、民主党の金田誠一(61)=道8区=の両氏が引退する。
丸谷氏は1996年に旧新進党から初当選。1期目に拓銀破綻(はたん)、有珠山噴火など北海道を揺るがす大きな出来事が続いた。「こうした危機に政治は迅速に対応しないといけないと痛感した」と振り返る。
「国民を向いて仕事をする」ことを信条とし、法案づくりなどで女性や子どもの声を代弁してきた。それだけに、今国会で党の作業チーム座長として取り組んだ児童買春・児童ポルノ禁止法改正案が、解散で廃案になることに「政局に左右され、国民に不利益が出ることに憤りを感じる」と無念さをにじませた。
引退後の活動は未定だが、「これまでの経験を生かし、社会に貢献したい」と意欲を燃やしている。
金田氏は2006年1月に脳梗塞(こうそく)を患い、現在は車いすで登院しながらリハビリを続けている。中選挙区制最後の衆院選となった93年に旧社会党から初当選し、医療、福祉、環境分野などで精力的に活動。97年の臓器移植法案をめぐる国会論議では、脳死を人の死としない「金田案」を提出。衆院では否決されたものの、その後の参院での法案修正に大きな影響を与えた。
護憲派の論客としても気骨をみせ、01年のテロ対策特措法に基づく自衛隊派遣の国会承認では、民主党の方針に従わず反対票を投じ、処分された。