宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

麻生内閣の世襲率は67%、二世率は83%に上昇

2009年07月01日 19時51分26秒 | その他

 自民党は1日、経済財政政策担当相に林義郎元蔵相の息子で参院議員の林芳正前防衛相、国家公安委員長に林大幹元環境庁長官の息子で衆院議員の林幹雄元国家公安委員長を入閣させることを決めました。

 林芳正は山口県の大部分を占める衆院中選挙区を地盤としていた林義郎元蔵相、この人はまだ健在ですが、父親の引退前に参院山口全県区で当選しました。ですから、二世議員ですし、選挙区も「ほぼ世襲」の議員です。

 林大幹(タイカン)の息子の林幹雄(モトオ)は衆院選挙区を世襲していますので、森美秀(ヨシヒデ)元環境庁長官の選挙区を世襲した森英介法相、浜田幸一の選挙区を世襲した浜田靖一防衛相に続き、麻生内閣の千葉県世襲閣僚は3人目になりました。

 建制順では、

 麻生太郎首相が麻生太賀吉(タカキチ)元議員からの間をおいての世襲で、カバンを引き継いだ二世。

 佐藤勉総務相は世襲ではありません。が、祖父→父→自分→息子が代々県議をつとめているそうで、二世です。

 森英介法相は世襲。森ビルの森稔さんは親戚で、大地主の二世議員。 

 中曽根弘文外相は中曽根康弘元首相の息子です。衆参の違いはあれど、事実上の世襲で、二世 

 与謝野馨財務相は非世襲。

 塩谷立(しおのや・りゅう)文科相も世襲で、大株主として二世。   

 舛添要一厚労相。ここで初めて非世襲議員が登場。 

 石破茂農相は石破二朗の息子。父は鳥取県知事・参院鳥取選挙区。茂さんは衆院鳥取全県区から初当選していますが、父親と選挙区の大きさはまったく同じですから、世襲で二世。 

 二階俊博経産相は、父から県議の地盤を引き継ぎましたが、国会議員としては非世襲ですから、非世襲・二世。

 金子一義・国交相は金子一平元蔵相からの世襲・二世。  

 斉藤鉄夫環境相は非世襲です。 

 浜田靖一防衛相は父・浜田幸一の地盤を受け継いだ世襲・二世。    

 河村建夫(たけお)官房長官は県議としては二世、国会議員としては非世襲。   

 林幹雄・国家公安委員長・沖縄北方相は世襲・二世。 

 林芳正経財相は林義郎元蔵相の衆参の違いはあれど事実上世襲の二世議員。 

 甘利明・内閣府特命相は甘利正元議員の息子ですから、世襲で二世。

 野田聖子・内閣府特命相は野田卯一元建設相の孫で養子ですから、世襲で二世。

 小渕優子・内閣府特命相は小渕恵三元首相の娘ですから、世襲で二世。

 よって、

 麻生内閣の18人のうち、

 世襲議員は12人(66・7%)
 二世議員は15人(83・3%)

 非世襲議員は3人(16・7%)

 に増えました。

 県議は世襲、国会では一代目=佐藤総務相、二階経産相、河村官房長官
 この3人が非世襲の二世議員。

 父の衆院議員在職中に参院全県区で当選→中曽根外相、林(芳)経財相
 これは群馬県、山口県は中選挙区が広いので、世襲議員にカウント。

 父と空白期間があるが事実上世襲→麻生首相、野田特命相
 この2人もビッグネームの世襲ですから、空白期間があってもその名前は大きい。その証拠に野田は苗字を変えています。

 非世襲議員は与謝野財務相、舛添厚労相、公明党の斉藤環境相ということになりますが、与謝野さんも親戚筋に国会議員がいるようです。そうなると、衆院自民党では、一人も一代目がいないことになります。

 これから行くと、首相が舛添幹事長、東国原大臣に失敗したのは、解散戦略に影響を与えることになるでしょう。

 まるで自民党王朝に「奴隷(国民)ども!、定額給付金をやったんだから、死ぬまで働け!働け!働け!、エコポイントもよろしくね」と言われているように感じますが、いまだにそれを屈辱に思わない国民のいるようです。

 公明党にも罪がありますし、主権者も同罪です。

 認証式はあす2日。

麻生内閣の“二世議員率”は61%、“世襲率”は72%(2008年9月24日付)
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【公明党幹事長と対決】民主党の森山浩行さん、元気モリモリ

2009年07月01日 17時34分18秒 | 森山浩行 大阪16区
【公明党幹事長と対決】民主党の森山浩行さん、元気モリモリ
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総裁選「前倒し」は事実上困難 山本らの運動「横倒し」か?

2009年07月01日 06時53分21秒 | 第171通常会(2009年1月~)自民党追い込まれ
 毎日新聞によると、自民党総裁選前倒しの賛同者が過半数(衆参と県連代表者)になっても、総裁選実施前に麻生首相が衆議院を解散すれば、同党所属衆院議員が投票資格を失うことが分かりました。衆院議員は解散と同時にその職を失うからです。

 自民党の総裁選に関しては、選挙活動に必要な「党員名簿」を借りるのに、2006年の総裁選(福田が当選)で197万1961円かかるなど、お金がかかります。
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/000034165.pdf
(上記リンクのPDF7ページ目、収支報告書としては6頁を参照してください)

 再選出馬が可能な麻生総裁があえて危険なかけに出るとは思えません。やはり解散で対抗するしかないと思います。

 7月2日に党役員人事に踏みきるのも、総裁・首相としての力を党内に誇示するのが最大のねらいだと考えられます。

 解散が早まる可能性が高くなったといえるのではないでしょうか。

<自民総裁選前倒し>解散なら失職 衆院議員は投票できず(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

 自民党内で山本拓衆院議員らが求めている党総裁選前倒しは、麻生太郎首相が衆院解散に踏み切ると、極めて難しくなることが6月30日、分かった。総裁公選規程によると、選挙権は党所属国会議員と20歳以上の党員らにあるが、衆院議員は解散と同時に失職し、投票資格を失うため。投票の場となる両院議員総会も衆院議員抜きでは開催できない。首相自身が前倒しを受け入れない限り、計略は不発に終わる可能性が高い。

 前倒しは、党所属国会議員と各都道府県連代表の総数のうち、過半数(現在は216人)の要求で可能になる。しかし、山本氏らが必要数を確保しても、首相は解散で対抗するとみられる。解散後でも参院議員と党員による総裁選は可能との解釈はあり得るが、新総裁の正統性という点で非現実的だ。

 また、党本部によると、現職衆院議員が解散後に前倒しに賛同しても無効。東京都議選前の解散は見送られる公算が大きいことから、署名運動は投開票日の7月12日あたりがタイムリミットになる。

 「総裁リコール規定」は過去に適用された例がない。今後、「麻生降ろし」が本格化した場合、解釈や運用を巡って党内が紛糾する事態も想定される。【近藤大介】
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