兵庫知事選で稲村氏側が告訴状 選挙中のSNS凍結巡り

兵庫県知事選で敗れた元尼崎市長、稲村和美氏(52)の後援会が開設した公式X(旧ツイッター)アカウントが選挙期間中、虚偽通報で凍結されたとして、後援会は22日、偽計業務妨害容疑での告訴状を兵庫県警に提出した。容疑者は不詳としている。
Xは暴力的な発言やヘイト行為を禁じ、ユーザーからのルール違反の報告に基づき、運営側がアカウントを凍結する場合がある。
後援会側は、氏名不詳者が選挙期間中の11月5〜12日、ルール違反に関する虚偽通報で後援会が運営する2つのアカウントを凍結させ、活動を妨害したと主張している。

選挙期間中にXで稲村氏に関するデマが少なくとも4つ出回ったとして、公職選挙法違反(自由妨害など)の疑いでも告発状を提出した。
後援会によると、1つ目のアカウントは11月5日夕に開設。翌6日午後に凍結されたとみられ、復旧は選挙戦最終日の16日未明だった。2つ目のアカウントは、12日に立ち上げた直後から凍結された。
後援会の共同世話人を務める津久井進弁護士は22日、神戸市内で記者会見した。「X上のやり取りから組織的な虚偽通報があったと判断した」とする一方、「処罰感情はなく、選挙結果に疑義を唱えるわけでもない。事実が明らかになり法改正などに反映できれば」と話した。
17日投開票の兵庫知事選は過去最多の7人が立候補し、前職の斎藤元彦氏が再選した。県議会は9月、内部告発問題を受けて斎藤氏の不信任決議案を全会一致で可決。自動失職し、出直し選が実施された。
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