大阪万博の象徴「リング」つながる 愛称の公募検討へ

2025年国際博覧会(大阪・関西万博)のシンボルとして大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)で建設が進む1周約2キロメートルの「大屋根(リング)」が21日、つながった。大阪府の吉村洋文知事は同日の記者会見で「一つにつながり大きなステップとなった。愛称をみんなで決めたらよい」と指摘し、一般公募を運営主体の日本国際博覧会協会に提案したと明らかにした。
リングは柱や屋根材などに計約2万7000立方メートルの木材を用い、完成すれば世界最大級の木造建築物となる。柱とはりをつなぐ接合部分は、日本の伝統的な工法「貫工法」をベースとした。

高さ12〜20メートルの屋上に設置する歩道などからパビリオン群や大阪湾などの眺望を楽しむことができる。下部は日陰の通路として使う。今後、屋根への植え込みやエレベーターなどを整備し、25年2月に完成する。建設費は約344億円。
閉幕後は自治体や民間事業者などにより、部材の4分の1程度が東日本大震災からの復興の象徴となる駅周辺施設や、自転車道などに再利用される見込み。吉村氏は「レガシーとして(現地で)残すべきだと考える人が圧倒的に多い。全部は難しいと思うが、残してもらいたい」と話し、11月以降、民間事業者から提案を受け付ける会場跡地の開発案に期待を示した。

2025年国際博覧会(大阪・関西万博)は2025年4月13日から10月13日まで大阪市此花区の夢洲(ゆめしま)で開催されます。公式キャラクターは「ミャクミャク」。パビリオンの解説やアクセス方法のほか、イベントや参加国・地元の動きなど最新ニュースを豊富な写真や動画でお伝えします。