厚生年金とは 現役時代の収入・加入期間に応じて上乗せ
きょうのことば
▼厚生年金 公的年金制度のひとつで、会社員や公務員らが加入する。20歳以上のすべての国民が加入する国民年金(基礎年金)に加え、現役時代の収入や加入期間に比例して老後に受け取る年金が上乗せされる。上乗せ分は報酬比例部分とも呼ばれる。

厚生年金の保険料率は月給や賞与の18.3%で、労使折半で負担する。2024年度の受給額は、厚生労働省が毎年見直す標準例によると、会社員の夫と専業主婦の妻の2人世帯で月額23万483円となる。2人分の基礎年金と夫の報酬比例部分が含まれる。
近年はパート労働者の厚生年金の加入が進んでいる。厚労省によると、23年度時点の厚生年金加入者数は4672万人で19年度と比べて180万人ほど増えた。パートで働く人が新たに厚生年金に入ると、年金や医療の保険料を払う必要があり、手取りが減少する。他方で傷病手当金や出産手当金といった給付を受けられるほか、老後の年金受給額も手厚くなる。
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