エネ安保「どれか」より「どれも」 LNG争奪で日本後手
本社コメンテーター 松尾博文
脱炭素時代のエネルギー戦略を担うのは、再生可能エネルギーや原子力発電の「どれか」ではない。脱炭素技術と組み合わせた火力発電所を含む「どれも」必要だ。一見、脱炭素に逆行する化石燃料、特に天然ガスの安定確保への備えが盲点になっていないか。
足踏みしてきた原発再稼働
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の稲垣武之所長は毎朝、原発構内に入る正面ゲートに立つ。協力会社を含め5800人に及ぶ作業員に声をかけるため...

1989年入社。エネルギーや商社、機械・プラントなどの業界や経済産業省、外務省などを取材。イラン、エジプト、アラブ首長国連邦(UAE)の3カ国に駐在した。編集委員、論説委員などを経て2024年4月から本社コメンテーター。