3中全会こそ中国経済逆流の起点 習時代は政治が全て
編集委員 中沢克二
「中国共産党の重要会議は、(中国の)外の世界が取り沙汰する経済、企業、マネーの視点から、期待を込めて分析していると、大きな間違いを犯す」。これは今から11年前、共産党の重要会議が開かれて間もなく、実態をうかがい知ることができる内部関係者が漏らした慨嘆である。
重要会議とは、習近平(シー・ジンピン、71)が国家主席に就いて初めてとなる2013年11月の中央委員会の全体会議。第1期習政権の経済政策の...

経済や安全保障面で米国の一極支配を打破しようとする中国の習近平政権の中枢で何が起きているのか。習国家主席による腐敗撲滅政策の狙いなどを的確に報じ、「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞した中沢克二・日本経済新聞編集委員(元中国総局長)が深掘りする。