高知県、地震対策や観光誘客に重点 9月補正予算案
高知県は13日、一般会計で49億3800万円の9月補正予算案を発表した。能登半島地震を受けて住宅耐震化の補助金を拡充するほか、災害時に家畜を守るための事業などを新設した。県出身の漫画家やなせたかしさん夫妻がモデルのNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「あんぱん」を生かした観光振興も進める。
能登半島地震や4月に起きた豊後水道を震源とする地震で、住宅耐震化について県民の関心が高まった。県によると、耐震診断や改修などの補助金は当初予算の7億7700万円をほぼ使い切ったという。さらなる要望に応えるため3億1300万円を充てる。
災害時の家畜を守るため、新たに農家向けに非常用電源や貯水タンクなどの導入を補助する。漁港での水揚げや出荷の早期再開に必要な製氷施設の被害想定調査も行う。
朝ドラ「あんぱん」は2025年春から放送される。やなせさんにゆかりの深い物部川エリアで予定する観光博覧会を支援するほか、観光客に県内全域への周遊を促す。25年国際博覧会(大阪・関西万博)で県が主催するよさこい祭りと街路市をテーマにしたイベントの費用も計上した。
人口減少対策としては、若い世代に高知を選んでもらうための「共働き・共育て」の県民運動関連事業のほか、UIターンに向けて高知をPRするプロモーション事業の予算も盛り込んだ。