若田さん、日本人初の宇宙基地船長に 「和の心大切に」
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は17日、若田光一宇宙飛行士が国際宇宙ステーションの「コマンダー(船長)」を日本人として初めて務めることになったと発表した。2013年末から約6カ月間、宇宙に滞在し、最後の2カ月は最高責任者として6人の飛行士全員を統括、安全確保の任務を果たすという。
米滞在中の若田飛行士は17日午前、テレビ会議を通じて会見し、「日本人の『和の心』を大切にしてチームを取りまとめていきたい」と抱負を語った。
13年末に、ロシアの有人宇宙船「ソユーズ」で地上約400キロメートルの上空を周回する宇宙ステーションに向かう。
若田飛行士は1996年を皮切りに、2000年、09年とこれまで計3回宇宙飛行を経験。宇宙ステーションや日本の実験棟「きぼう」の建設に関わった。09年には日本人で初めて長期滞在を経験した。10年3月、米航空宇宙局(NASA)で宇宙飛行士を統括する宇宙飛行士室ISS運用ブランチ・チーフに就任、リーダーシップ等の手腕が国内外から評価されていた。
宇宙ステーションは日米欧ロなど世界15カ国が参加する国際プロジェクト。これまでの宇宙開発の状況から、米ロが中心的な役割を担い、船長は米ロの飛行士が務めることがほとんどだった。