達人の筆遣い再現 慶大研究者らが書道ロボ

慶応大理工学部の桂誠一郎准教授(34)らの研究グループは2日、書道の達人の筆遣いをロボットで再現する「モーションコピーシステム」を、千葉市の幕張メッセで開かれたIT関連の展示会「CEATEC(シーテック)ジャパン2012」で初公開した。
桂准教授がアームに取り付けた筆で文字を書くと、ロボットは筆致を忠実に再現した。
研究グループによると、著名な書道家、佐渡寿峰さん(89)の協力を得て、筆を運ぶ時の動作や力の入れ方を分析し記録。位置情報に加えて、力加減や触感などのデータも生かし、高い精度で動きを再現する「世界初」のシステムを開発した。
桂准教授は「熟練工の技能伝承や外科手術などへの応用が期待できる」と話している。〔共同〕