建設職人はなぜ消えた 担い手軽視が招く危機
論説委員 志田富雄
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農業や漁業の問題と考えられていた担い手不足が建設業で深刻化した。型枠工や鉄筋工、とび職など専門技能を身につけた「職人」は奪い合いとなり、建設費高騰や公共工事の遅れにつながっている。
この問題の対応は、職人がいなくなった理由から考える必要がある。1996年度まで80兆円前後で推移していた建設投資は、景気低迷と公共工事の削減で東日本大震災当時の2010年度には42兆円と半減した。
その過程で、総合建...
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