ダービースタリオン |
リリース | 1993/05 |
メーカー | アスキー |
プラットフォーム | PC-9801 |
ジャンル | 競馬SLG |
ご存知、競馬シミュレーションゲームの先駆者。
最初はファミコンで出た「ベスト競馬 ダービースタリオン」で、その次に「ダービースタリオン 全国版」が出た。今回取り上げるのはPC-9801で出た3作目の「ダービースタリオン」だ。サブタイトルとかそういうのはつかない。ファミコン版の移植と見る事もできるが、さすがにハードウェアのパワーが格段に上がっているだけあって色々改良されている。続編と考えた方がいいだろう。
ファミコンで初代ダビスタが出た後、各社こぞって類似の競馬ゲームを出した。ビクター音産の「クラシックロード1」や光栄の「ウイニングポスト」、ヘクトの「サラブレッドブリーダー」なとなど…。ただ先駆者なだけあってダビスタの知名度は非常に高く、「競馬ゲーム=ダビスタ」という認識がわりとプレイヤーの間にはあったような気がする。
私自身はファミコン版の方は元々やっておらず、このPC-9801版で初めてダビスタに触れた。その後続編もいくつかはやったが、このPC-98版を一番たくさんプレイした。だから思い入れがある。
そんなダビスタを全3回ほどのボリュームでご紹介。
ゲームをスタートすると有無を言わさず牧場画面に放り込まれる。今どきのゲームならもっと導入とかチュートリアルとか色々やるんだろうけど、だいぶ質素だ。ただこの初期ダビスタは質素さが逆に操作性の良さに繋がっている気もするので、全然気にはならないけど。
新規ゲームの時は、繁殖牝馬が1頭と資金1500万円を持ってスタートとなる。最初の牝馬はゲーム内に存在する何頭かの中からランダムに選ばれるようだ。この時は「オテンバガール」だった。
それではそのオテンバガールに種付けをする。一応セリなどで直接馬を買ってくる事もできるが、基本は最初の牝馬に子供を産ませるところから始める。
これが種付け用の種牡馬リスト。
こんなのが5ページほどあるが、種付け料はピンキリだ。一番下は30万円ほどだが、一番高いノーザンテーストは2000万円する。種付けだけでだよ? しかも種付けしたところで受胎するとは限らない。仮に受胎したとしても無事産まれるとも限らないし、産まれてもその馬が走れるとも限らない。完全にガチャだ。2000万円のガチャだ。
競馬と言うと馬券を買って一喜一憂しているギャンブラーの姿が思い浮かぶが、最大のギャンブルをしているのはブリーダー達だ。マジでリスクとリターンが超激しい世界らしい。
まあ最初は種付け料の安い馬から行くか。今回はこのウインドストースを選んでみた。
種牡馬の能力は左下に書いてあり、基本的に高い馬の方がAばかりになる。安い馬は気性が荒かったり健康面に不安があったりと、やはり何かしら問題があるケースが多い。
あとは右の方に血統表があるが、これも重要。父親と母親の両方の先祖に同じ馬がいる事を
インブリードと言うが、それがあると特殊な効果を発揮する。文字の赤いのがそれで、この場合Princely Giftのインブリードが発動している(母方に同じ名前がないが、表に書かれていない先祖も参照されているらしい)。どのインブリードがどういう効果を持っているかは決まっており、Princely Giftはスピードアップ&早熟化だ。
しかしあんまりにもインブリードが多いのも危険だ。例えば父や母が同じ馬、つまり兄妹や姉弟で交配させた場合系統図がインブリードで真っ赤になるが、遺伝学の法則に従い悪影響が出る事もある。健康面や気性に難が現れる可能性がある。
ただこのゲームは全て確率で決まるので、インブリードが入ったところでその効果が出るとも限らないし、血が近すぎて真っ赤な配合になっても悪影響がない事もある。そのあたりもギャンブルだ。
5月になると、受胎したかどうかが分かる。
いやー、このメッセージを見るとホッとする。受胎しないと種付け料がまるまる無駄だし、その馬は1年後の繁殖シーズンまでは「空胎」と言ってただのお休み期間となる。牧場としては利益を生み出さないので大変困る。
受胎したのが分かったら1年目は他に特にやる事もないので、翌年の4月まで時間を飛ばす。このゲームは非常に快適で、何もしたくなければひたすら「NEXT MONTH」を叩けばあっという間に時間が過ぎる。こういうのは助かる。
そして4月の何週目か(※若干バラつく)に、仔馬が産まれる。
産まれた仔には名前をつける。
正直ダビスタは大量に馬を生産するゲームなので、いちいち考えるのは結構大変だ。私はかつてこのPC-9801版をプレイした時は、最初は飲み物の名前(コーヒー豆や紅茶の品種などなど)を選んでつけた。2回目に遊んだ時は、ガンダムに出てくるモビルスーツの名前でプレイしたっけなあ…。
今回何にしようかな…とちょっと悩んだが、せっかくゲーム攻略blogを作っているので何かのゲームから採ろうかなと思った。という訳で
ドラクエのキャラの名前にしてみた。まず最初は牡だったので
「ライアン」と名付けた。ドラクエ4に出てくるあのピンク鎧戦士だ。
産まれて1年目はただ牧場で遊ばせているだけなので、これも時間を飛ばす。
なお、日本では2001年以降馬齢を満年齢で数える仕組みになった。しかし
それまでは数え歳を採用していた。産まれた時に1歳で、次の年の1月1日に2歳になる。だから例えば現在「2歳牝馬ステークス」みたいな名前のレースは、当時3歳牝馬と呼んでいた。全部現在より1歳高い。
1993年発売のこのゲームは当然数え歳を採用しており、産まれた年には1歳で、翌年2歳になる。そのへん現在と感覚が違うので、ご了承いただきたい。
2歳になってもまだ牧場でブラブラしているだけなので、時間を進める。
ライアンの翌年にはサクラサニーオーを種付けしたが、1年後に無事牝馬が産まれた。同じくドラクエ4から
アリーナと名付けた。思えばドラクエ4の2章が「おてんば姫の冒険」だったので、オテンバガールの仔としてはピッタリの名前だね。
3歳になるといよいよ調教開始だ。関東なら美浦、関西なら栗東とそれぞれトレーニングセンターがあるので、どちらに預けるか決める。入厩先が関東か関西かによって参加しやすいレースが変わるし、頼める騎手も変化する。色々な賞を取りたいならバラしていくべきだろう。
私はどの馬も、新馬戦を迎えるまでは徹底的にスピードを上げる事にしていた。具体的には坂路を2日追いする。現実の坂路はウッドチップが敷き詰められており、「馬の脚への負担を減らしつつスタミナを上げる」という効果があるらしい。ただこのPC-98版の時点ではウッドチップという概念がなく、確か坂路は「脚元への負担はあるがスピードを上げる」という効果になっていた…はず。
このPC-9801版では、新馬戦が始まるのが8月からだ。従って入厩可能な3歳の1月~7月まではただのトレーニング期間となる。ぶっ続けで調教していると疲れてくるので、馬体を戻すためにも一度放牧する。
放牧したら最低1か月は再入厩できない。
それでその再入厩時、「脚元に不安があるようです」と言われた。うーむ。ちょっと坂路をやらせすぎたせいかもしれんが、多分生まれついて健康面に不安がある馬なんだと思う。
このメッセージは伏線なので覚えておくように。
放牧明けは新馬戦に向けて調整していく。
最初の入厩時は坂路ばかりやらせていたが、ここからは普通の併せ馬などのトレーニングも使っていく。
3年目、ノーリュートの仔も産まれた。牝馬だったので今度は
マーニャと名付ける。
んああ…。5月なのにライアンが完全に仕上がっちゃった。
調子が上がり切るとあとは下るだけなので、目的のレースまで期間があるようならもう一回放牧させた方が良い。
オテンバガールは1年空胎にする事にした。もったいないんだけど、なんとなく毎年仔馬産むのって負担なんじゃないかなあ…、と。たまにはお休みの年も作っていいのかなと。
8月になった。いよいよオテンバガールの初仔、ライアンのデビューが近づいてきた。
レースの際、毎回騎手を選ぶ。若干偽名になっており、武豊=滝、岡部=小田部という名前だ。
どの騎手が選べるかは毎回異なり、概ねその馬の評判が高いとAクラスでも乗ってくれるという感じだ。また美浦なら関東、栗東なら関西の騎手ばかりが選択肢になる。一応逆のパターンもあるが、数は少なくなる。
では3歳新馬戦。
パドックではこのようにアナウンサーが現状についてコメントしてくれる。元気がないらしい。うーん。調教無理させすぎたかなあ…。
また競馬新聞のような予想欄も表示される。
うーん、センコウスピリットが強い…。ライアンは一番右の記者だけ△つけてくれてるけど、なんかこの右の記者だけいつもうちの牧場贔屓で大体◎つけてくれるんだよね。つまりその贔屓をもってしても△という事は全然期待できない。
これがレース画面。
アナウンサーが文字で実況してくれるのだが、なかなか良くできている。レースの状況を説明しつつ、若干毎回言い回しが異なるようにランダム要素が入る。実際の競馬中継みたいな感じだ。
聞くところによると、作者の薗部博之はこの実況部分に大半の開発時間をかけたようだ。
下馬評通りセンコウスピリットが上がってきた。
うちのライアンは全然ダメだ。道中からビリだったけど直線でも全然伸びない。
結局ビリ…。
あかんなあ。勝つ馬は新馬戦からわりと凄いのに…。
(続く)
- 2023/07/18(火) 10:00:00|
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