「Suica乗降履歴販売」失策の教訓
パーソナルデータ活用6つの勘所
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購入履歴や位置情報、閲覧履歴といった個人に関わる情報である「パーソナルデータ」は、企業が提供するサービスの質を高め、新たなサービスを生み出す「宝の山」である。しかし、その活用法を誤ると、しっぺ返しを食らいかねない。発行枚数4247万枚(2013年3月末時点)を誇る交通系ICカード「Suica(スイカ)」の乗降履歴データ販売問題は、失敗事例のひとつである。実は、JR東日本がデータ販売中止に追い込まれるまで批判を受けたのは、手続き上明らかな失策があったからだ。そこを改善できれば、サービス復活の可能性は十分にある。JR東日本の誤算、先行企業のプライバシーに対する配慮を多角的に分析することで、パーソナルデータ活用の6つの勘所が見えてきた。...