インフルワクチン接種後に30人超死亡 韓国
原因は不明
【ソウル=恩地洋介】韓国でインフルエンザ予防のワクチン接種後に死亡する事例が相次いでいる。16日以降の死者は高齢者を中心に30人を超えた。原因は分かっていない。韓国政府は新型コロナウイルスとの同時流行に備えて予防接種を推奨してきたが、不安が広がっている。
韓国政府は23日、16日以降の死者が全国で36人に上ると発表した。14日に接種した17歳の男子高校生が2日後に亡くなった後、高齢者の死亡が各地で報告された。
韓国メディアによると、亡くなった人は主に韓国メーカーのワクチンを接種していた。保健当局が基礎疾患の有無などを調べているが、22日時点で「予防接種と死亡との関連性は低い」(疾病管理庁)との見解を示している。
一方、大韓医師協会は国民や医療現場の不安が強まっているとして、一時的に接種を控えるよう会員の医師に通達した。南東部の浦項(ポハン)市は23日、安全性が確認されるまでは接種を中断すると決めた。
新型コロナとインフルの同時流行を警戒する韓国政府は今期、人口の57%に相当する2950万人分のワクチンを確保。接種を広めるため、子どもや高齢者ら1900万人を無料対象としている。
新型コロナウイルスの感染症法上の分類が2023年5月8日に季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行しました。関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。
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