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2020-11

政治家の「最後は自己責任」の無責任

 国会議員がそうなのだから、大阪府や埼玉県、千葉県知事が右へ倣えするのは無理ないかもしれませんが、GoToキャンペーンで「旅行や飲食を楽しんでください」と奨励しながら、「でも感染予防は徹底してください」という。そして、「最後は自己責任ですから」などと放言。政治家が国民に責任を転嫁するとは、どういう了見でしょうか。
 そもそもGoToキャンペーンという政策そのものが、旅行できるような余裕のある人にお小遣いをあげるという仕組み。政策議論が何もないまま、医者も有識者も反対できない。
 あまりに矛盾が大きすぎるので、あとあと皆さん責任をとるのが嫌なのでしょうけど、いくらなんでも「自己責任」、それを言っちゃお終いでしょう。政治家として責任をとる仕事を放棄するなら、もうやめるしかないよ、というほかありません。

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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)、「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)、「ならずもの井上雅博伝 ヤフーを作った男」(講談社)、「鬼才 伝説の編集人齋藤十一」など。最新刊「バブルの王様森下安道 日本を操った地下金融」(小学館)、「国商 最後のフィクサー葛西敬之」(講談社)

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