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2020-11

国民を甘く見たツケ「安倍前首相」政治生命の危機

 ご自身は今になってやり過ぎたと後悔しているかもしれません。
 つい12日前の17日、安倍さんは都内のステーキハウスで今井尚哉現内閣参与や長谷川榮一前首相補佐官たちかつての側近たちとともに夕餉を楽しんだそうです。今は首相動静にも出ないのでけっこうリラックスしてワインを飲んでサーロインを200グラムもぺろりと平らげたといいますから、体調は万全のご様子。今井さんなどは内閣に残っている後輩の新原さんについて「新原はよくやっていますよ」とこれまた上機嫌だったとか。
 安倍さん、もともとさほど深刻な病状ではなく、首相辞任も国民は一杯食わされた感があります。菅政権の組閣にも口を出し、すでに再々登板の準備を始めているとも囁かれる始末で、そこへ飛び出したのが、桜を見る会における特捜部の捜査です。むろん安倍さんご自身も動きは察知していたようですが、まさか領収書や明細書の存在が明るみになるとは思ってもみなかったようで、今になって大慌てしているらしい。
 今度の捜査については菅政権の仕掛け説まで取り沙汰されています。が、菅政権がそこまでできる能力や可能性は低いのではないでしょうか。つまるところ林検事総長がやる気を出し、さらに秘書の摘発という落としどころもあるという話。
 ただし、これで再登板はおろか国会議員としての影響力、政治生命を絶たれるかもしれません。すべては国民をバカにした自業自得というほかありませんが。

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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)、「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)、「ならずもの井上雅博伝 ヤフーを作った男」(講談社)、「鬼才 伝説の編集人齋藤十一」など。最新刊「バブルの王様森下安道 日本を操った地下金融」(小学館)、「国商 最後のフィクサー葛西敬之」(講談社)

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