帰山人の珈琲漫考

ノルマの恐怖

カテゴリ:ウスモードさんアーカイブ [2008年10月31日 17時42分]
今日ハ ウスモードです。

某大手化粧品屋さんを始め、
成果主義には必然と思われる「ノルマ」を廃止する企業が増えているそうです。
曰く、「単純にノルマを与えても成果が上がらない。
むしろ重圧で対応力が低下し、モチベーションも低下するノルマ制よりも、
プロセスや教育に目を向けた方が、結果として成果は上がる」
という論が増えてきているような気がします。

果たしてそういう(アンチノルマ)方向性が全ての企業にあてはまるか?
私の意見は「NO」です。
なぜなら、昨今喧伝されるアンチノルマへの修正論は、
景況が悪くなった時にあらわれる「時代のガス抜き」論であり、
普遍性や継続性は薄いものも多いからです。

多くの日本の経営者や経営幹部の意識は、
彼らにとっての(部下への)「ノルマ」について
「サボらせない為のムチャ振り分があって当たり前」
が優勢ではないでしょうか?

部下には「やってやれない数字ではない!あとは君の努力と工夫次第だっ!」
とか、ハッパをかけておいて、
裏では「手が届きにくい少し高めの目標が人を育てるのだ」
と自分たちに言い聞かせているリーダーって多いいんじゃない?

「手が届きにくい少し高めの目標が人を育てる」って、
「手が届くとわかる目標を与えると人は育たない」ってことですよね。
これはつまり、言い聞かせている当人が、
「オレは手が届くとわかるとサボってしまう」と自白しているようなもので、
自分のセルフコントロール能力の無能さを勝手に部下にあてはめて、
「愛のムチ」と勘違いしているアホなリーダーなわけです。
そもそも人を育てる資格すら無いっ!

どうもアンチノルマ論は、この裏返し、
つまり「オレ自身でも厳しすぎるとダメになるので、
アンタにもちょっとは楽にゆるめるよ」って感じが臭う…

どっちに転んでも、セルフコントロール無能のリーダーが、
自分を棚に上げて、他人を働かせる責任転嫁のノルマ論など、
意味がありません。
この手の発想の経営者や経営幹部は、ノルマの是非を論ずる前に、
他人(部下)の人生に迷惑をかけないよう、
自己研鑽が最優先ではないでしょうか?

「人の振り見て我が振り直せ」
ハイ、私もです、スイマセン…

ウスモード
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kisanjin

Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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