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次回アップ予定:Scene-466 新中川『鹿本橋~鹿骨新橋』(11/09 12:00)
[Vol-03] 今回は新椿橋左岸先の名所・寺社からスタートして、一之江橋、大杉橋までの紹介です。左岸側なので、最寄り駅は都営新宿線一之江駅の一つ先の瑞江駅です。
では、瑞江駅から北西900m程に在る、一之江の名主屋敷から寄ります。史跡の公開時間が10時からなので、本日は遅いスタートになります。江戸時代の初めに此の地で新田を開発し代々名主を務めていた田島家の屋敷で、現在の主屋は安永年間(1772~1780年)当時に建てられたもので、屋敷林や堀を巡らした屋敷構えにより復元されています。都指定史跡、江戸川区登録史跡になっています。
主屋は、座敷、板の間、土間などの合計84坪余りの曲がり家です。屋根は住まい部分が寄棟造り、土間部分が入母屋造りの茅葺きです。2011年(H23)に、此の景観を今後も保存する為、敷地の一部と全ての建物と樹木などが田島家から江戸川区に寄贈されました。敷地面積:約2000坪、休館日:月曜日と年末年始(12/28~1/8日)、入館料:100円、所在:江戸川区春江町2-21-20。
北庭の端に展示棟が新設され、主屋の説明、茅葺の方法と道具、暮らしの道具などが展示されています。紫の実が付いているのはコムラサキです。ムラサキシキブは葉縁のギザギザが全周に在るのに対し、コムラサキは半分程しか在りません。庭に枝垂れている奴は、殆どがコムラサキですね。
名主屋敷から東150m程に日蓮宗寺院の城立(じょうりゅう)寺が在ります。境内の由来案内によると、松戸市平賀の本土寺末寺で、別名椿寺とも云われています。1616年(元和2)日念による開山で、1628年(寛永5)に先程の名主田島図書が開基となり、田島家の菩提寺になっています。山号:本高山、本尊:石造釈迦如来坐像、所在:江戸川区春江町2-39-28。石造釈迦如来坐像は、田島八郎兵衛尉重信による1663年(寛文3)の寄進、四脚門は1736年(元文1)の建立です。
城立寺の裏手80m程に椿天祖神社が在ります。旧一之江新田の鎮守で、先程の城立寺が別当でした。創建は1616年(元和2)と云われています。祭神:天照皇大御神、所在:江戸川区春江町2-42-20。社殿は1918年(T7)、鳥居は2010年(H22)の建立。
椿天祖神社から北西660m、新中川に架かる『#10一之江橋』へ移動します。新椿橋から540m上流に架かり、左岸の江戸川区春江町2丁目・新堀1丁目と、右岸の江戸川区一之江1丁目・大杉3丁目とを結び、国道14号線(京葉道路)が通ります。新中川放水路の掘削工事に伴い創架され、現在の橋は2代目で京葉道路の開通と同時に完成しています。
名称:一之江橋
構造種別:5径間ゲルバー鈑桁
河口からの距離:2.5km
橋の長さ:125m
有効幅員:20.5m
竣工:1959年(S34)
橋下にはプレジャーボートが沢山並んでいますね、お手頃な2~300万円クラスの船ですかね。秋の花も色々と咲き始めましたね、キバナコスモス(黄花コスモス)にジニア(百日草)、水色はルリマツリ(瑠璃茉莉)ですね。
一之江橋を右岸側に渡り下流側に降ります。脇道を南西に160m進んで右折、50m程北進すると左手に一之江日枝神社の鳥居が見えます。創建等は不詳、次に寄る一之江天祖神社の末社だと云われています。祭神:倉稲魂命、所在:江戸川区一之江1-7-20。鳥居は2002年(H14)の建立です。
日枝神社入口に戻り、左手北方向に一之江の天祖神社が見えます。旧東一之江村の鎮守で、別当は前回紹介した妙音寺です。田沢伝左衛門が伊勢大神宮と白髭神社の御霊を奉安したのが始まりと云われていますが時期は不明です。1873年(M6)村社に列格、祭神:大日霊女命、所在:江戸川区一之江1-9-5。社殿は1870年(M3)の再建、鳥居は1952年(S27)、狛犬は1979年(S54)の建立で、安物の品が無い奴ですね。
一之江橋に戻り、今度は左岸側東詰めに移動し、北300m程に在る真言宗豊山派寺院の勝曼(しょうまん)寺に行きます。元は葛飾区の正福寺末で、奥州相馬庄大勝寺の住僧善誉房専芸和尚が此の地に来住し、藪崎隼人、山崎甚太郎らの協力を得て創建、其の後荒廃の時期を経て、元禄年間(1688~1704年)秀翁和尚により中興されたと云われています。山号:九品山、院号:山王院、本尊:木像阿弥陀如来立像、所在:江戸川区新堀1-9-12。
勝曼寺から北西180mに新堀の日枝神社が在ります。旧新堀村の鎮守で、かつては山王社又は山王地主権現と呼ばれており、葛飾の正福寺空鏡法印が1625年(寛永2)に山王権現を勧請、名主の八武崎隼人、仁助らが社殿を建立したと云われ、先程の勝曼寺が別当でした。と云う事は、先程の勝曼寺で登場した藪崎隼人と八武崎隼人は同一人物ですね、何方の「やぶ」が正解かは不明です。1873年(M6)日枝神社に改称しています。祭神:大山咋命、所在:江戸川区新堀1-5-18。境内社:稲荷八坂神社、社殿と一之鳥居は1981年(S56)、二之鳥居は1879年(M12)、狛犬は1876年(M9)の建立です。
途中の道端にシュレッダー屑みたいな花だか、実がぶら下がった木が在りました。何だろうね、暫しPCと格闘、出ました!シマトネリコの実でした。
新堀日枝神社から北170m程、一之江橋の上流610mに架かるのが、今回終着地点の橋となる『#11大杉橋』です。左岸の江戸川区鹿骨1丁目と、右岸の江戸川区大杉3丁目・4丁目とを結び、一般道が通ります。先代の橋は新中川放水路の掘削工事に伴い創架され、現在の橋の下流側に在りました。橋名は右岸地区名からの命名で、主塔は大きな杉の木をデザインしています。片面吊りの斜張橋で珍しいですね、上流側から強風が来たら捲れないのかな、台風の時は渡りたくないよね。
名称:大杉橋
構造種別:2径間偏心1面吊り斜張橋
河口からの距離:3.1km
橋の長さ:119m
有効幅員:18.1~26.6m
完成:1994年(H6)
>>>後書き<<<
次回は大杉橋から継続遡上して、鹿本橋、鹿本橋側道橋、鹿骨新橋までの紹介です。
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Author:mark60
関東地区の河川に架かる橋を
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