間伐材を買い取り 秩父市など、8月から地域通貨で
埼玉県秩父市など1市4町で構成する秩父地域森林林業活性化協議会は、8月から間伐後などに放置されている木材を買い取る事業を始める。1立方メートルあたり3000円で買い取り、地域通貨で支払う。買い取った木材はおがくずに加工するなど資源化して再利用する。放置木材が流出して土砂崩れの被害を拡大するといった二次災害を防ぐほか、地域資源の有効活用につなげる。
8月から月1回程度、木材を山の所有者などから買い取る場を設ける予定。軽トラック1台分強に相当する木材1立方メートル分に対して、地元自治体が発行する地域通貨3000円分を支払う。地元飲食店などで使えるため、地域経済の活性化も期待できるという。同協議会は予算を90万円としている。
買い取り価格は建材に使える木材の半額以下というが、売れにくい間伐材でも安定した価格で買い取ってもらえるメリットがある。
木材はおがくずにしてキノコの菌床に再利用したり、紙に加工したりする予定。放置木材は台風による豪雨時に市街に流出する危険もあるため、所有者に山の手入れをする機会を増やす狙いもある。