原発全停止は「集団自殺」 仙谷氏、再稼働訴え
民主党の仙谷由人政調会長代行は16日、名古屋市内で講演し、原発再稼働問題に関連し「止めた場合、経済と生活がどうなるかを考えておかなければ、日本がある意味で集団自殺をするようなことになってしまうのではないか」と発言した。
仙谷氏は発言の前段で「専門家への信頼が回復するまで稼働を止める、あるいは止めた原発を一切動かさないことをせよという話なら、その結論に向けてどうするのか」と指摘した。
さらに「日本は電力なしに生活できなくなっていることは明らかだ。一瞬でも切れると電信電話回線が切れる。電気によってデータ管理がされ、高度化した日本社会の中で安定した質の良い電力が供給されることが当たり前の社会をつくってしまった現実の中で、どう考えるのか」と述べ、重ねて原発再稼働の必要性を強調した。
講演は「野田政権の課題」と題し、地元企業や大学関係者ら約60人が参加した。
これに関連し、藤村修官房長官は16日の記者会見で「前後関係が分からないが、その言葉だけを取れば、あまり良い言葉ではない」と述べた。
仙谷氏は民主党の原発再稼働問題検討の中枢メンバーで、政府の「再稼働路線」を後押ししてきた。〔共同〕