米国務省、橋下氏の謝罪「論評せず」 一市長の発言と説明
「いちいち論評できない」。米国務省のベントレル報道部長は28日の記者会見で、橋下徹大阪市長が米軍に風俗業活用を求めた発言を撤回し、謝罪したことについて、こう述べた。その理由として「世界には無数の市長や地方の当局者がいる。地方の当局者が奇妙で、不快、非難すべき発言をしても、いちいち反応することはできない」と説明した。
橋下氏は大阪市長だけでなく、日本維新の会の共同代表も務める。単なる地方当局者ではないが、その点をただしてもベントレル氏は「付け加えることはない」と一言。橋下氏の米国訪問とりやめに関しても「何の情報も持ち合わせていない」と語った。
橋下氏の発言を巡って国務省は当初「言語道断」と反発したが、過剰な反応は問題を長引かせ、日米関係に影響が出かねないと判断し、深入りを避けたとみられる。ベントレル氏は「日米同盟は依然として強固であり、米国が同盟関係を堅持していることは明らかだ」と改めて強調した。(ワシントン=吉野直也)