UBSもマイナス金利導入へ
【ジュネーブ=原克彦】スイスの金融最大手UBSは11日、金融機関向けの決済口座でスイスフランの預金から手数料を徴収すると顧客に通知した。21日に導入する。実質的なマイナス金利を適用し、低金利で運用が難しいスイスフランの持ち高を減らすのが狙い。近く顧客ごとの手数料を提示する。
UBSは昨夏からスイスフランの残高が一定の規模を超える一部顧客から臨時的な手数料を徴収してきたが、英フィナンシャル・タイムズによると今後は対象をほぼ全ての金融機関の決済口座に広げる。UBSは新手数料の告知に合わせ、顧客にスイスフランの残高を減らすよう呼びかけた。
スイスフランはユーロへの不安から安全資産としての需要が高まる一方、金利が低く運用で収益を確保するのが難しくなっている。同国では大手クレディ・スイスも10日にマイナス金利を開始している。