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日米、宇宙ごみ監視で協力強化 人工衛星の衝突を回避

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政府は28日の閣議で、人工衛星やロケットの残骸といった「宇宙ごみ」を監視するための米国との取り決めに署名することを決めた。米軍がレーダーで得た情報を日本も共有できるようにする。中国軍による人工衛星破壊実験などで宇宙空間を漂うごみが増え、衛星との衝突リスクが高まっていることに対応する。

岸田文雄外相とルース駐日米大使が同日、書簡を交わして署名する。日本が米国から得た情報を原則として第三国に渡さないことや、米側の情報に基づいて日本側が行動して損害が生じた場合、米国に賠償を求めないことなどを取り決める。地球周辺の全体を監視できる米軍から日本の衛星運用者に情報を提供しやすくし、日本の衛星の衝突回避に役立てる。

宇宙ごみは、2007年の中国軍の衛星破壊実験や09年の米ロの衛星同士の衝突事故で急増した。今年初めには、中国の宇宙ごみがロシアの小型衛星に衝突し、衛星が破壊される事件も起きている。

今後、人工衛星は新興国などの参入で増え続ける見込みで、宇宙での事故の危険性は一段と高まる恐れがある。日米両国は、宇宙監視を柱とする宇宙分野での協力を日米同盟の新たな重点分野と位置付け、拡大していく考えだ。

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