日航に利益の社会還元検討を要請 再上場で国交相答弁
衆院国土交通委員会は21日、9月に再上場する日本航空の経営再建について集中審議した。羽田雄一郎国交相は「社会への貢献方策の検討を要請している」と述べ、日航に利益の社会的還元を求める考えを示した。再建の過程で公的資金の注入や巨額の債務免除を受けたことを踏まえ、路線網の拡充やサービスの向上が求められそうだ。
参考人質疑に立った日航の大西賢会長(航空保安研究センター代表理事)も「利便性の向上という形で広く社会へ貢献していきたい」と強調した。羽田空港の国内線増枠分の配分については、国交省の長田太航空局長が「地方路線を維持する取り組みを重要な評価視点としたい」と説明した。自民党の一部などには、公的支援を受けずに自助努力を続けてきた全日本空輸に多く配分すべきだとの意見もある。