財務相、通貨安競争「言われる筋合いない」 誘導「していない」
麻生太郎副総理兼財務・金融相は28日午後、報道各社とのインタビューで、安倍晋三首相が日銀に一段の金融緩和を求めたことで円売りが進んだことで通貨安競争をしているとの見方に対し、「外国に言われる筋合いなんかない。基本的にそう思っている」と述べた。3年前の20カ国(G20)の会合で関税障壁をなくし、経済のブロック化を避けるといった項目と併せて通貨安を誘導しないことで合意していた点を挙げ「日本だけだ、まともにやったのは」と強調した。
「うちは通貨安にぎりぎりしているわけではないし、政策も何にもしていない」とも述べた。さらに「輸入している人にとっては通貨が安くなれば迷惑している」とも指摘。日本の国内総生産(GDP)に内需が占める割合が8割強であるとの認識を示しながら「円が高くなった方が内需としては輸入物価が下がる、石油料金だって下がる」と話し、円安メリットと円が高い状況での利点を考慮する必要性を示した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕