ファストリ、前期営業益と純利益過去最高 海外やジーユー好調

ファーストリテイリングが10日発表した2013年8月期の連結決算は、売上高が前の期比23%増の1兆1430億円と、初めて1兆円台に乗せた。海外のユニクロ事業は現地で店舗の認知度が高まり、販売を伸ばした。低価格帯の品ぞろえが特徴の衣料専門店「ジーユー」も新規出店効果で好調だった。
営業利益は5%増の1329億円と過去最高を更新した。海外では中国で既存店売上高が伸びた。特に衣料品の販売が増えたことが利益を押し上げた。
純利益は26%増の903億円で、過去最高だった。為替の円高是正で為替差益が155億円となったことが増益に寄与した。
事業別の営業利益を見ると、国内ユニクロ事業が振るわず5%の減益だった。顧客の低価格志向に対応した値下げが響いたほか、在庫処分セール、店舗の陳列棚を高くする費用などが重荷になった。
14年8月期の連結業績は純利益が前期比2%増の920億円となりそうだ。国内事業は値引き率を抑えるほか経費削減で利益が改善する。海外事業はアジア諸国・地域の成長に加え、米国の旗艦店収益の改善を見込んでいる。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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