財務相、日銀法改正「今すぐやらねばならない状況ではない」
麻生太郎副総理・財務・金融相は9日の参院財政金融委員会で、日銀法改正について「今すぐこの問題をやらねばならない状況ではない」との認識を示した。一方で「将来の選択肢としては必ず頭に入れておかねばならない」との考えも示した。
みんなの党の中西健治氏への答弁。同党は4月25日に日本維新の会と共同で、政府に日銀総裁の解任権を付与することを柱とする日銀法改正案を衆院に提出した。
麻生氏は「日銀と政府の間で共同声明に基づいて、少なくとも2%の物価目標の実現に向けてかなり大胆な金融緩和を開始したばかり」と指摘。「当然、見守っておくというのが今の状況だ」と述べた。
日銀法改正を検討しうる将来の状況について中西氏に問われると「日銀と政府の意見がまったく合わなくなる状況が続いたりするというのはいかがなものか」と返答。「今の関係がおかしくなった場合に考えねばならないかとは思うが、そうならないよう、今のところ円満にうまく順調にやっている」と説明した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕