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仁徳陵に無数の地割れ 地震で繰り返し被災か

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宮内庁が仁徳天皇陵として管理する堺市の大山古墳(5世紀中ごろ、前方後円墳)に、巨大地震でできた無数の地割れや地滑り跡があることが、墳丘の航空レーザー測量図を調べた産業技術総合研究所の寒川旭客員研究員(地震考古学)の指摘で25日、分かった。東海・東南海・南海地震がほぼ同時に発生したとされる684年の白鳳地震をはじめ、巨大地震の被害を繰り返し受けた可能性があるという。

墳丘が崩れていることは1995年の宮内庁の調査で判明しており、学界には未完成説、中世の山城改変説、暴風雨説などもあったが、地震説が決定的になった。

測量図は、大阪府や堺市などから成る百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録推進本部会議が作り、今年9月に公表。等高線が10~20センチ間隔と宮内庁が公表している1メートル(一部25センチ)間隔の図より精密で、これまで判別できなかった地割れの痕跡などが次々見つかった。

寒川客員研究員は「地割れの向きや形状から、墳丘がほぼ東西の方向にすさまじい力で揺れたことが分かる。マグニチュード(M)8級の巨大地震でしか説明がつかない」と指摘。

地割れ跡が複雑に入り組み、重なっていることから「築造間もなく起きたM8級の白鳳地震や、豊臣秀吉の伏見城を崩壊させた慶長伏見地震(1596年、推定M7.5以上)などで何度も被害を受け、拡大したのだろう。古墳は通常、丘陵などを土台に築くため崩れにくいが、大山古墳は大半が盛り土かもしれない。次の南海地震でも崩れるだろう」と話す。

地滑り跡も多く、後円部の2カ所では盛り土が大きくえぐれて崩落していた。〔共同〕

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