京大、講義を無料配信へ ネット教育機関に加盟
京都大は21日、米ハーバード大や米マサチューセッツ工科大(MIT)など世界トップレベルの大学が講義をインターネットで無料配信する非営利の教育機関「edX」に、日本の大学として初めて加盟したと発表した。
京大によると、人気のある講義には世界中から十数万人が登録することもある。受講者の中から優秀な人材を大学に呼び込むことで研究開発競争に打ち勝ち、トップ大と競い合うことで教育の質を向上させるのが狙い。
edXは2012年、MITとハーバード大が中心となって設立。両大学のほか、オーストラリア国立大やトロント大(カナダ)など計12大学が、自然科学やコンピューター理論など約40講義を英語で配信しており、全世界約90万人が登録している。
希望者はedXのホームページにアクセスすれば、年齢や国籍を問わず誰でも質の高い教育を受けられる。講師への質問や受講者同士の議論が可能で、課題や試験を通じて修了証書を得ることもできる。
京大は来春、化学研究所の上杉志成教授が「生命の化学」と題した講義を配信予定で、今夏から受講の募集を開始する。記者会見した松本紘学長は「今後は漢字文化や日本の古典など京大らしい講義を配信していきたい」と意気込んだ。〔共同〕