遠隔操作の片山容疑者再逮捕 幼稚園襲撃予告など
パソコンの遠隔操作事件で、警視庁などの合同捜査本部は11日、IT関連会社社員、片山祐輔被告(30)=ハイジャック防止法違反罪などで起訴=を、昨年8月に他人のパソコンを遠隔操作して幼稚園襲撃予告メールなどを送ったとして威力業務妨害と脅迫の疑いで再逮捕した。「身に覚えがない」と容疑を否認しているという。
片山容疑者の逮捕は3回目。
逮捕容疑は昨年8月27日、ウイルスに感染させた福岡市の男性のパソコンを遠隔操作し、お茶の水女子大付属幼稚園(東京)と都内の有名タレント事務所に対し、襲撃予告や脅迫のメールを送った疑い。男性は昨年9月、警視庁に誤認逮捕され、遠隔操作発覚後の同10月に不起訴処分となった。
捜査本部によると、片山容疑者が派遣先で使っていたパソコンにウイルスを作成するソフトがダウンロードされていた形跡が新たに見つかった。
米国のデータ保管サービスのサーバーには男性のパソコンが感染したものを含む複数の遠隔操作ウイルスが残っており、一部で同容疑者の派遣先で作られたことを示す情報が確認されている。
東京地検は3月、計3件の犯罪予告について片山容疑者を起訴。同容疑者は一貫して無罪を主張し、録音・録画を求めて取り調べを拒んでいる。
捜査本部は今後、津市の男性が誤認逮捕された昨年9月の伊勢神宮爆破予告事件などについても立件する方針。