歩行障害はロボがお助け 筑波大、脳卒中リハビリなど
筑波大学の研究グループは5日までに、装着型ロボット「HAL」を使って脳卒中などによる歩行障害の患者にリハビリテーションを行ったところ、約9割の患者で歩行速度などが改善したと発表した。研究グループは「HALを使って安全に訓練ができ、効果的なリハビリを行える可能性を示せた」としている。
脳卒中や脊髄損傷などで歩行に障害がある38人を対象に、HALを装着して1回90分の歩行練習を週2回実施。32人が16回の練習を完遂した。
一人で歩けない5人を除く27人のうち、25人で歩行速度に、18人で歩数に改善が認められた。通常の訓練との比較はしていない。
HALは歩こうとする時に体を流れる微弱な電気信号を検知して、モーターで歩行を補助する装着型ロボット。筑波大の山海嘉之教授が開発した。全国約150の福祉施設で利用されているが、多人数で医学的に評価したのは今回が初めて。