長崎の3つの「岩」、「島」に改称 排他的経済水域基点に
長崎県五島市は東シナ海に浮かぶ無人島・鳥島(通称、肥前鳥島)を構成する北岩、中岩、南岩の名称を、それぞれ「島」に変更することを決めた。日本の排他的経済水域(EEZ)の基点であることを周辺国に明確に示す狙いだ。1月末までに国土地理院に変更を届け出る方針。野口市太郎市長が9日開会の12月議会で報告する。
国連海洋法条約では、EEZの基点は島であることが必要とされる。肥前鳥島も常に海面に出ているなど島としての要件を満たす。政府はEEZの基点と位置付けているが、国土地理院の地図は岩と表記している。
周辺の海で中国漁船が違法操業した例もあり、地元の経済団体が今年1月から名称変更を求めていた。新名称は北小島、中小島、南小島とする。
国土地理院九州地方測量部(福岡市)は「地名表記は地元自治体の報告に基づいて決めている。岩から島に変えるのは珍しいが、申請があれば反映したい」としている。〔共同〕