日本原電、規制委に公開質問状 敦賀の活断層で

日本原子力発電は11日、同社の敦賀原発敷地内の活断層問題を巡り、原子力規制委員会に公開質問状を提出した。規制委が10日に、建屋直下に活断層がある可能性が高いとの判断で一致したことに対して、判断根拠などを求めた。提出後に記者会見した日本原電の増田博副社長は「科学的見地から疑問に思う点を透明性のある形で提示した」と述べた。
質問状は浜田康男社長名で、規制委の田中俊一委員長宛て。増田副社長が規制委を訪れ、名雪哲夫審議官に手渡した。日本原電の独自調査を「何ら考慮していない。科学的根拠を含めた説明とはいえない」と強調。追加調査を実施して、改めて規制委の判断を仰ぎたいと主張した。
増田副社長は会見で、質問内容について「真摯に対応してもらえると思う」と話した。田中委員長が10日に「今のままでは再稼働の安全審査はできない」と述べたことには「個人的な意見だと了解している」との見解を示した。実際に再稼働が難しくなり、廃炉となった場合の経営への影響については、「仮定の議論にはコメントを控える」として明言を避けた。