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ネット不正送金15億円 信金で被害急増

15年1~6月

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今年上半期(1~6月)にインターネットバンキング利用者の預貯金が不正送金される事件の被害額が15億4400万円だったことが3日、警察庁のまとめで分かった。過去最悪となった昨年の上期より約17%減る一方、下期に比べると約46%増えた。両時期ともに3千万円台だった信用金庫の被害が5億円超に急拡大。同庁は「対策が遅れた金融機関が狙われ被害が広がった」としている。

上期の内訳をみると、大手銀行・ネット銀行の被害額が7億4千万円で最多。信金は5億1700万円で、地方銀行の2億4300万円を大幅に上回った。地銀は昨年の上期・下期ともに4億4千万円前後だった被害が減少。大手銀・ネット銀も下期からは1億6800万円増えたが、上期と比べて約6億円減った。

被害が確認された金融機関は全国144に上り、昨年1年間の102をすでに上回った。信金は昨年の4倍強の77機関に膨らんだのに対し、地銀は30減の34行となった。農業協同組合や労働金庫でも計17機関で初めて被害が確認され、顧客の多い大手銀や地銀から、その他へと犯行が広がる実態が浮かび上がる。

警察庁によると、不正送金は利用者や取引先のパソコンをウイルス感染させ、IDやパスワードを盗み取る手口が多い。同庁は昨年5月、被害の増加を受けてセキュリティー対策を強化するよう地銀や信金に要請。地銀は取引ごとにパスワードを発行する「ワンタイムパスワード」の導入など対策を順次進めたが、「信金などは立ち遅れた」(同庁幹部)という。

昨年1年間のネットバンキング被害額は29億1千万円。前年より倍増し、過去最悪を更新した。上期が18億5千万円を占め、対策強化などを受けて下期は10億6千万円に減少していた。被害件数は昨年上期が1257件、下期は619件だった。

今上期の被害件数は754件。金融機関が当日の送金手続きを停止するなどして1億6800万円分の被害を阻止した。不正送金に関連し、預貯金の引き出しや口座売買などで摘発した事件は58件、88人。主導役の摘発はなかった。被害者から送金された口座名義人の国籍は中国が55%で最多で、日本が32%だった。

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